ポンド/円 (129.00〜141.60)  4月9日〜4月15日まで

アナリシス:

新型コロナウイルスの最近の為替への影響を見てみると、まずアメリカにおいて新型コロナウイルスが原因となった死者の数が減った場合、株価は上昇、新興国通貨を中心に買いが入る傾向があります。だからといってアメリカの死者数が増えると株価は下落し、新興国通貨も売りに転じると考えるのは早合点かもしれません。

3月下旬から為替のボラティリティは下がっており、市場参加者は新型コロナウイルスによる影響でマーケットがどのように今後展開していくかの様子見ムードに入ったのではと感じます。

欧米での感染拡大、とりわけ、アメリカ・ニューヨーク州での感染拡大は甚大な被害となっていますが、来週にはピークアウトが訪れるとの見方も出ており、これらを好感してダウ平均株価も上昇しています。

ですが足元では、フランスは4月15日以降も都市封鎖を継続すると発表。4月8日からパリ市内ではジョギングなどのスポーツ目的の外出も禁止となり、厳しい状況が続いています。

英国内をみると、ジョンソン首相が自宅療養から一時症状悪化で入院となりましたが、現在の容体は安定しているようです。集中治療室に移されているもの、人工呼吸器を付けるには至らず、酸素吸入器の補助を受けているそうです。一刻も早いジョンソン首相の回復を世界中が願っています。

しかし英国政権中枢での新型コロナウイルス感染拡大には歯止めがかからず、市場は一時ポンド売りの動きも見られました。万が一ジョンソン首相の容体が悪化といったニュースが出れば、再びポンドが急落する可能性もありますので注視しなければなりません。逆に、ジョンソン首相が快方に向かえば、一気にポンド上昇の動きも想定されます。

現在ポンド円は1時間足、4時間足レベルではアップトレンドと認識できますので、このまま4時間足以下でトレンド継続となるかが、本日の注目ポイントになりそうです。

向こう1週間の重要指標です。

4月 9日(木)
15:00 英・GDP
20:30 EUR・ECB理事会議事要旨
23:00 米・FRB議長発言

4月10日(金)
21:30 米・消費者物価指数

4月15日(水)
21:30 米・小売売上高

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス下段。現在長い下ヒゲを付けています。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
筆者:作成

トレンドレス下段から中段に移行中。どちらかというと、上げ目線。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

トレンドレス中段から上段に移行中。+2σまでゆとりあり。この後、上昇してここを埋めてくるかがポイント。

4時間足です。

【図表4】英ポンド/円(4時間足)
出所:筆者作成

アップトレンド開始。1波のバンドウォーク中。このまま継続するのか、ダマシになるかの見極め場面。

最後に1時間足

【図表5】英ポンド/円(1時間足)
出所:筆者作成

1時間足もアップトレンド開始。1波のバンドウォーク中。

上記の分析からエントリーポイントとして、

予想レンジ:(129.00〜141.60)

メインストラテジー:

買いをするなら
・1時間足MA、もしくはミドルライン反発の順張りエントリー。
・4時間足MA、もしくはミドルライン反発の順張りエントリー。

売りをするなら
・137.00〜137.40の日足+2σを越えたところでトレンドレス逆張りエントリー。
・現在4時間足でアップトレンド発生となっているが、134.85を下に割ったら再度トレンドレス入りと判断して逆張りエントリー。