英ポンド/円 (119.20~139.50) 3月26日〜4月1日まで

アナリシス:

皆さんこんにちは!先週に引き続き、新型コロナウイルスの世界的な感染は拡大しています。

パンデミックの中心となっているのはアメリカとも言われており、今週から一部の州では外出禁止命令が出されています。と同時に3月24日には、アメリカの上下院で220兆円規模の新型コロナウイルスに対する景気刺激策の合意が近いとの報道で一気に株高に動き、ダウも急回復となりました。

アメリカの2020年の国家予算が485兆円ですので、国家予算の45%に当たる資金になります。

ここで問題なのは、これら各国が対応している予算額は過去類をみないものですので、それほど経済は今後落ち込んでいく=相場は下落するとみるのか、これほどの対策を講じているので=相場はこれ以上の暴落を防ぎ、現在の価格を維持されるとみるのかで大きくポジショニングが変わってきます。

リーマン・ショック時のような、6ヶ月間に渡る下げ相場になるのか。実体経済への打撃は大きいものの、金融市場への打撃は今月更新した下落幅で止まるかがキーポイントになります。

もし、今後も株価が下落を続け、ドル高基調が止まらない場合は、英ポンド/米ドルは市場最安値を更新し、どこで止まるか誰も想定できない価格になります。「もう止まるだろう、もう止まるだろう」という感覚で逆張りをすることは資金を大幅に減らすことになりますので禁物です。

英国内を見ると、チャールズ皇太子も新型コロナウイルスに感染された模様。3月26日時点で8,132人の感染者数、死者数は422人となっています。3月23日にはジョンソン首相が国家非常事態宣言をし、外出禁止命令を発令しています。

こちらにジョンソン首相の動画が掲載されていますので、ぜひご覧ください(日本語字幕あり)。

動画からも分かるように、国民一人ひとりに訴えかける心打たれる首相の言葉です。また英国は120億ポンドの新型コロナウイルスに対する景気刺激策を打ち出しています。

諸外国と同様、新型コロナウイルスの影響で英国内の経済状況は更に悪化していくことは免れないこととなっていますので、為替のみならず、株価指数、金、原油などの動きと連動しながらポンドの動きも見ていく必要があります。
そして、通常の相場よりもボラティリティが上がっている状況と言えますので、引き続き急落、急騰には注意してトレードしていかなくてはなりません。

向こう1週間の重要指標です。

3月26日(木)
21:00 英・英中銀資産買取プログラム規模
21:00 英・英中銀金融政策委員会議事要旨
21:00 英・BOE金利発表
21:30 米・GDP確定値

3月27日(金)
21:30 米・ 個人消費支出

3月31日(火)
15:00 英・GDP確定値
18:00 EUR・消費者物価指数

4月1日(水) 
8:50 日・日銀短観
21:15 米・ADP雇用統計
23:00 米・ISM製造業景況指数

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス下段。現在長い下ヒゲを付けています。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。

次に日足チャートです。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

日足ダウントレンドミドル反発タイミング。ここでこのミドル反発が効いてくるのか、効かないかの場面です。

4時間足です。

【図表4】英ポンド/円(4時間足)
出所:筆者作成

中段保ち合いフラッグ上限。このまま日足のミドル反発が機能して下落するのか、再度132.80付近まで上昇してWトップを形成して下落すか、もしくは132.80を上に抜けるかの場面です。

トレンドレス中段。

【図表5】英ポンド/円(1時間足)
出所:筆者作成

上記の分析からエントリーポイントとして、

予想レンジ:119.20〜139.50          

メインストラテジー:

買いをするなら
・132.80を上に抜けたら、短期足の押し目で順張りエントリー。
・127.70もしくは126.60近辺の4時間足Wボトムトレ転エントリー。
・124.00〜30の日足トレ転エントリー。

売りをするなら
・132.80もしくは133.30〜50の日足ミドル反発順張りエントリー。
・124.30を下にブレイクしたらダウントレンド再開と認識して、短期足の戻り目でエントリー。