果たしてマーケットは激しい動きをしました。アメリカ株があんな速さと幅で売られるのを私は見たことがありません。為替マーケットの動きも激しく、金融市場はたがが外れたようです。各国政府や中央銀行の、財政出動や金融緩和にまつわる発言や期待から、東京午後の株式や為替市場は持ち直しましたが、これでたががまた嵌まったと考えるのは時期尚早でしょう。たがは一度緩むと、元に戻るのに時間が掛かるものです。

昨日のつぶやきに書いたように、新型コロナウイルスはマーケットの大調整のきっかけであり、原因ではないかも知れません。さはさりながら、新型コロナウイルス問題の底が見えれば、やはりマーケットは或る程度戻すでしょう。それは株式や為替さらには金利のレベルであったり、社債などのスプレッドであったり、或いはボラティリティであったりします。これらの水準が、元通りになるには時間が掛かるとしても、どこかで反転してきます。マーケットとはそう云うものです。

そう云うものと分かっているのですが、いつ反転するかは分かりません。なので、ちょっとずつ、タイミングを分散させて投資を再開していくのでしょう。投資を再開することは心理的にも資金的にも難しくても、マーケットから目を逸らすことはやめて、徐々にマーケットを見つめ直していくのでしょう。そういうプロセスが必要です。

今回の激しい動きは、当社や当社グループにとってはとても忙しくて大きなビジネスをもたらしました。恐らくそもそも在宅勤務の方などが増えていて、そこにマーケットの激しい動きが来たので、お客さまのトレーディングの量は、日本に限らずアメリカでも香港でも、大幅に、2~3倍の量に増えました。幸い世界各拠点でシステムは安定稼働しており、お客さまに不便な思いをさせずに済みました。これからも気を引き締めて取り組んでまいります。そしてマーケットに対する見方や分析、さらにはこのような状況に合ったプロダクトの提供に努めてまいります!