英ポンド/米ドル (1.2750〜1.3280) 2月20日〜2月26日まで
アナリシス:
皆さま、こんにちは!昨日、米ドル/円は年初来高値更新となり急騰しました。背景には新型肺炎の今週の感染者数が先週に比べ減少傾向にあることもあり、リスク選好の円売りが進行しました。
昨日の高値は米ドル/円111.50円台後半まで値上がりし、クロス円も釣られて上昇となりました。2019年の最高値は112.40円付近ですので、ここまでの高値にトライしてくるかどうかがポイントになります。
他方、各通貨ともにドル指数は上昇しましたが、ドルストレートのドル買いの動きは限定的となっております。
ユーロ/米ドルも2018年以降の安値更新中ですが、昨日はレンジ圏内の動きとなっており、英ポンド/米ドルも日足の安値ブレイクはまだしておりません。
新型肺炎の感染者数が減少傾向であれば、ひとまずは円売りドル買いの流れとなりやすいと考えます。また中国の景気刺激対策として、金利負担を3ヶ月ぶりに軽減することを発表しており、こうした対策を好感して円売り方向にも動く可能性は十分にありますので、中国の対応も注目すべきところです。
他方、イギリス国内の動きを見ると、2月19日に英政府は2021年1月から導入されるポイント制の新移民制度を発表しました。技能や資格、賃金、職業に基づき所定のポイント数に達した申請者にのみ就労ビザ(査証)を交付する制度になります。
EU離脱に伴い、人の自由な移動を制限する制度のため、EU域内からの低技能労働者に頼る業界では、人手不足が懸念されることになりそうです。
新制度では、国内で就職先が決まっていることが就労ビザ申請の必須要件となり、年収の基準は25,600ポンド以上、学歴は大学入学レベルを示す一般教育修了上級レベル(Aレベル)と同等以上の基準が求められます。
今までは年収と学歴についてはそれぞれ最低3万ポンド、大学卒以上だったため、基準が緩和されています。これまでEU市民はこういった条件なく就労可能でしたが、新基準は新たなEU市民の申請者には適用されます。
これにより、英国内の人手不足に繋がらないかの懸念は広まりそうですので、2021年以降の英国の労働関連の指標に影響を及ぼすかがカギとなります。
今週の指標は以下のとおりです。
20日(木)
22:30 米・フィラデルフィア連銀景況指数2月
21日(金)
08:30 日・消費者物価指数1月
22日(土)
00:00 米・中古住宅販売件数1月
24日(月)
18:00 独・IFO景況感指数2月
25日(火)
16:00 独・実質GDP(確報知)第4四半期
23:00 米・S&Pケースシラー住宅価格12月
26日(水)
00:00 米・コンファレンスボード消費者信頼感指数2月
それでは、月足チャートです。
トレンドレス中段。どちらかというと下げ方向。
続いて、週足チャートです。
トレンドレス中段。ミドルを下に割ったら−1σまで下げることは充分にできます。
日足チャートです。
トレンドレス下段。下段のサポートラインを下に割ったら、1.2820付近もしくは1.2767近辺まで下落する可能性が高いです。
4時間ベースのサポートライン認識はとてもむずかしい状況です。
1.2984が早期のブレイクラインとなります。
上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。
予想レンジ:1.2750〜1.3280
メインストラテジー:
買いをするなら
・1.2920〜1.2940から日足トレンドレス下段から逆張りエントリー
・1.2770まで落ちてきたら日足逆張りエントリー
・1.3170を上にブレイクしたら短期足を使って順張り押し目からエントリー
売りをするなら
・1.3140〜1.3160から日足+2σ付近の日足トレンドレス上段で逆張りエントリー
・1.2980ラインを下にブレイクしたら短期足を使って順張り戻り目からエントリー