今週の相場動向

相場回顧 BTC:軟調な展開の中、アルトコインの強い動きに連れ高し上昇

BTCは、先週31日にWHOが新型ウイルスの「緊急事態宣言」を発表したことを受けて、株式の下落とは逆に価格を伸ばした。しかしながら、買い継続とはならず、中国当局が市場に資金供給を行うなどウイルス対策に進展が見られると、株式もすぐに回復に向かい、BTCは軟調な展開となった。その中、一時はBTC=100万円(9,200ドル)を割り込む場面もみられたが、XRPの急騰もあって底堅く推移すると、5日には4月に半減期を控えるBCHとBSVが再び急騰し、連れ高する形でBTCも大きく上昇した。BTC=104万円(9,500ドル)を突破し、週足では約4%の上昇となった。

また今週は、ETH,XRP,BCH,LTCといった主要通貨をはじめ、アルトコインの多くがBTC建てで上昇した。中でも、XRPは、BitMEXでの無期限契約取引の開始や、米国-メキシコ間の送金サービスプロバイダーIntermexとの提携などが買い材料として意識され価格を大きく伸ばした。

こうしたアルト分散の動きもBTCの上値を抑えたと思われる。

 

来週の相場予想

市場がリスクオンに傾く中、BTC=110万円(10,000ドル)をトライするか

新型コロナウイルスに関して依然先行き不透明な状況に変わりはないが、それにより大きく下落した株式市場も下落前の水準までたちまち回復した。対策強化に伴う懸念払しょくや、好調な経済指標が後押しして米S&Pは過去最高値を更新し、為替も円安基調に戻った。このように市場は過去の不安が嘘であったかのようにリスクオンに傾いている。

こうした中で、株式に資金が向かう動きもあるだろうが、今週のBCHとBSVの急騰がビットコインの買いを誘う面が大きいと我々は考えている。市場では「半減期=上昇」というアノマリーが改めて意識され、投資家は買いに動きやすくなった。また、先月発表があった日銀やECBなど6中銀と国際決済銀行(BIS)による中央銀行デジタル通貨(CBDC)研究に関する続報も見られ、各国CBDC発行に向けた議論も活発化している。

過熱感は否めないものの、BTC=110万円(10,000ドル)をトライするのは時間の問題か。直近下値としてはBTC=100万円(9,200ドル)を意識する。

 

ビットコイン相場【マネックスCB公式】