東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は166円高の2万4031円と反発しました。TOPIXやJPX日経400なども上昇しましたが、東証2部指数、マザーズ指数は下落しました。前日の米国市場が下落したことを受けて、日経平均は29円安の2万3835円と続落して寄り付きました。寄り付きがほぼ安値となり間もなくプラスに転じた日経平均は、ドル円がやや円安に振れ110円に迫ったことなどを受けて上げ幅を広げると、120円高の2万3985円で前場を終えました。上げ幅を広げて後場を迎えた日経平均は、やや伸び悩む場面も見られたものの取引終盤にかけて一段高となり引け間際に176円高と1日の高値をつけました。日経平均は結局166円高の2万4031円で取引を終えています。東証1部の売買代金は1兆8868億円と3日連続で活況の目安である2兆円を割り込みました。東証33業種はサービス業や化学、精密機器など23業種が上昇した一方で、鉱業や電気・ガス業、ゴム製品など10業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソニー(6758)が0.2%上昇したほか、ソフトバンクグループ(9984)や任天堂(7974)、資生堂(4911)、東京エレクトロン(8035)、リクルートホールディングス(6098)が上昇しました。中でも東京エレクトロンなど一部の半導体関連銘柄は、一部報道で米アップル(AAPL)が「iPhone」の需要増加に対応するため台湾積体電路製造(TSMC)に製品の増産を求めていると伝わったことを受けて買われています。一方でトヨタ自動車(7203)やファーストリテイリング(9983)、ネットワンシステムズ(7518)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)は下落しました。中でも情報インフラ構築のネットワンシステムズは、東芝(6502)の子会社で発覚した架空取引に関わっていたことが報じられて15%下落しました。また、同じく架空取引への関与が報じられた日鉄ソリューションズ(2327)も7.1%下落しています。そのほか材料が出たところでは、一部報道で主力製品である黒鉛電極の需要低迷などを受けて2020年12月期の営業利益が前期推定から3割程度減少しそうだと伝わった東海カーボン(5301)が1.6%下落しています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日本市場は、前日の下落を受けた買戻しの動きなどから上昇しました。新型肺炎の感染者が米国内でも確認されたことで感染拡大が警戒されているものの、下押しの動きは限定的でした。決算発表シーズンを控えて薄商いが続くなか、2万4000円の節目を回復した日経平均が昨年来高値の更新を目指せるかが注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部)