東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は142円高の2万3924円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども上昇しました。前日の米国市場が休場で手がかり難のなか、日経平均は4円高の2万3787円とほぼ横ばいで寄り付きました。急速に上げ幅を広げた日経平均は、9時半すぎに148円高まで上昇しました。その後はやや上げ幅を縮めたものの堅調に推移し、前場を102円高の2万3885円で終えました。後場に入ってからも前日終値より100円以上高い水準で推移した日経平均は、引けにかけてやや上げ幅を広げると142円高の2万3924円で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆3571億円と4日連続での薄商いとなりました。

東証33業種は全て上昇しました。中でも海運業が2%以上上昇したほか、ガラス土石製品も1%以上上昇しています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金は上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が1.2%上昇したほか、日本たばこ産業(2914)や任天堂(7974)、村田製作所(6981)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、キヤノン(7751)、東京エレクトロン(8035)がそれぞれ上昇しました。中でも村田製作所は、主要製品である積層セラミックコンデンサーについて台湾のメーカーが値上げをしたことが報じられると、市況の改善を期待した買いが入り2.9%上昇しました。ほかにも同製品を製造する太陽誘電(6976)やTDK(6762)などが上昇しています。一方でアドバンテスト(6857)は下落しました。

そのほか材料が出たところでは、クラウド基盤などを提供するサイボウズ(4776)が25日に2019年12月期通期の業績予想の上方修正や堅調な2020年12月期業績予想を発表したことを受けて、利益成長を好感した買いが入り13.7%上昇しました。また、象印マホービン(7965)は25日に発表した2019年11月期通期業績が減収減益となった一方で、2020年11月期通期の業績見通しを小幅な増収増益としたことで、業績底入れが期待されて8%上昇しました。

一方で、紙袋など包装製品の大手メーカーのザ・パック(3950)は3.8%下落しました。同社は脱プラスチックの機運が高まるなかレジ袋有料化による代替需要への期待から買いが入っていましたが、政府が25日にレジ袋有料化についての指針をまとめたことが伝わると利益確定の売りに押されて下落しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、権利付売買最終日ということもあり前日に比べるとやや活発な商いのなか上昇しました。年末で市場参加者が少なく商いの薄い状態が続くなか、新たな取引材料にも乏しく方向感に欠けた動きが続きそうです。

(マネックス証券 プロダクト部)