東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は47円安の2万3782円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数なども下落しましたが、マザーズ指数は1%以上上昇しました。前日の米国市場が高安まちまちで材料になりにくいなか、日経平均は16円安の2万3813円と小幅に反落して寄り付きました。小幅な値動きのなかじりじりと下げ幅を広げた日経平均は、23円安の2万3806円で前場を終えました。後場に入ってからも軟調な推移が続いた日経平均は引け間際にやや下げ幅を広げると、47円安の2万3782円で取引を終えて安値引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆992億円で2012年12月以来の低水準となりました。
東証33業種は医薬品と情報・通信業を除く31業種が下落しました。中でも鉄鋼やパルプ・紙が1.5%下落したほか、水産・農林業や繊維製品も1.2%下落しています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下落した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が0.7%下落したほか、日本通信(9424)や日本たばこ産業(2914)、日産自動車(7201)、トヨタ自動車(7203)、東京エレクトロン(8035)が下落しました。中でも日産自動車は、今月就任したばかりの副最高執行責任者(COO)関氏の退任発表を受けて経営再建の先行き不透明感が嫌気されて3.1%下落し、約8年ぶりの安値をつけました。なお同氏の退職後の入社先として報じられた日本電産(6594)は0.3%上昇しています。一方で任天堂(7974)やファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)は上昇しました。アドバンテスト(6857)は変わらずでした。
そのほか材料が出たところでは、化合物半導体製造装置メーカーのサムコ(6387)について国内証券会社が最上位の投資判断でカバレッジを開始したことが好感されて、21.9%上昇して年初来高値を更新しました。同社が製造する装置については競合企業の少なさや技術の高さが評価されています。一方で、24日の引け後に2020年2月期通期の業績予想の大幅な下方修正を発表したしまむら(8227)は7.6%安と大幅に続落しています。また、24日に2019年3~11月期決算を発表したスギホールディングス(7649)は純利益が前年同期比で14%増加し3年連続で同期間での最高益を更新しましたが、2020年2月期通期の業績予想に変更がなかったことなどから材料出尽くしとの見方が広がり6.5%下落しました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日本市場は、前日に引き続き薄商いのなか持ち高調整などの売りに押されました。米国など多くの市場が休場となるなか、新たな買い材料にも乏しく様子見の地合いが続きそうです。
(マネックス証券 プロダクト部)