今週の相場動向
相場回顧 BTC:一時は回復するも、戻し売りにより再度下落
BTCは、売られすぎとの見方から週初買いが進み、一時はBTC=86万円(7,900ドル)を回復した。しかし、戻し売りによって再び価格を下げ、BTC=75万円(7,000ドル)を維持して推移しているものの、週足で約4%の下落となった。
株式為替市場では、先週まで続いた米国株の高値更新が一服し、ドル円も108円台後半に戻している。このような中、ビットコイン市場は、薄商いで思惑的な急騰急落は見られるが、業界に関する政府や企業の前向きな動きがあっても買いの決め手に欠き、方向感に乏しい展開となっている。
XRPは、国内大手取引所bitFlyerに上場を果たしたが、影響は一時的で、週足ではBTC建てで小幅下落となった。
来週の相場予想
Bakktオプション取引提供開始に期待も、依然ビットコインには向かい風
来週はBakktのビットコインオプション取引の提供開始を控える。同取引所は今年9月に先物サービスをローンチして以降取組高を順調に伸ばしており、これによるさらなる市場の活性化が期待される。来年1月にはCMEもオプション取引の提供開始を予定しており、その影響度を測る意味でも要注目である。
とは言っても、依然暗号資産市場に向かい風の状況は変わりない。米中貿易交渉をはじめ、世界のリスク要因が落ち着きつつある中では、金融市場全体が硬直してしまう恐れもある。そうなればボラティリティの高い暗号資産が投資家に好まれるのかもしれないが、いずれにしても、何か大きな動き無しに世間の関心をビットコインに向けるのは現状難しい。
彼らの無関心とは裏腹に業界環境整備は継続して行われ、強気シグナルを指摘する記事も見られるが、短期的には直近下値BTC=75万円(7,000ドル)を維持できるかが焦点となるだろう。