今週の相場動向

相場回顧 BTC:米中関心の薄れにより弱気相場継続

BTCは弱気相場が継続し週足で10%超下落した。

米国株が勢い衰えず史上最高値を更新し続ける中、投資家の関心はますます株式市場へ向かっている。また、中国では、習近平発言以降の暗号資産投資の過熱ぶりを警戒し、国内の取り締まりが再度強まっている。こうした状況では、フィデリティのニューヨーク州認可やBitwiseのビットコインETF再審査、シンガポールの暗号資産デリバティブ許可案など好材料が見られても、目先で買いに動きづらい。

XRPは、ハッキングによりGatehubウォレットのアカウント情報が約140万件流出したとの報道が見られたが、価格への影響は限定的でBTC建てで小幅上昇となった。

BCHは、ハードフォーク対応に追われていた各取引所が19日前後に一斉にフルサービスを再開すると、この弱気相場を受けてか、売りが相次ぎBTC建てで下落した。

 

来週の相場予想

BTC=80万円(7,300ドル)を前に反発上昇なるか

グローバルマーケット全体では米中貿易協議の行方が最大の関心となっている。その動向あるいは他の要因により株式市場が大きく崩れることがあれば暗号資産市場に資金が向かうことも考えられる。しかし、今のまま株式の買いが続けばビットコインの売りは強まるだろう。

中国については、SNS「Weibo」での暗号資産関連投稿・アカウントへの規制が強化されるなど、政府の暗号資産に対する姿勢は依然厳しい。直近ではこれを受けて売りに動く投資家も一定数いると思われる。しかし、国内取引が実質禁止となった2017年以降、中国ではOTC取引が主流であることから影響は一時的なものに留まるか。

このように売りが入りやすい相場となっているが、LINEのブロックチェーンプラットフォーム構想や、冒頭に挙げたフィデリティ、ビットコインETFの動きなど業界に関する好材料は国内外で多く見られる。我々は中長期的な強気の姿勢は崩しておらず、BTC=80万円(7,300ドル)を前に反発できるかに注目したい。

直近上値としてはBTC=92万円(8,500ドル)を意識する。

 

ビットコイン相場【マネックスCB公式】