今週の相場動向
相場回顧 BTC:習近平国家主席発言を受けて急騰、一時BTC=109万円(10,000ドル)を突破
BTCは、中国の習近平国家主席がブロックチェーンを国として推進していく構えを公に示し、各国メディアもそれを大々的に報じたことで、中国を中心に世間の関心が高まり25日に急騰した。リブラへの当局批判が集中し、短期的な下落トレンドとなっていたが、強気派が買いのタイミングを伺っていたこともあって、買いが買いを呼んだ形だ。一時はBTC=109万円(10,000ドル)を突破し、その後過熱感から売りが進んだが、週足で20%超の大幅上昇となった。
今回の急騰に関して、大口保有家いわゆるクジラによる市場操作だと指摘する声もあるが、中国という管理国家において国家主席が直々にブロックチェーンに言及したということは、世界的に見ても話題性のある、これ以上ない仕掛け材料であり、それを誘発したという意味では、今週は中国ファクトが相場を動かしたと見て間違いないだろう。
来週の相場予想
調整売りに警戒も、BTC=109万円(10,000ドル)がターゲット
習近平国家主席の発言を受けて、中国の検索エンジン「百度」やSNS「WeChat」では業界用語の検索数が増加し、株式市場ではブロックチェーン関連株に買いが集まるなど、先週から一転して世間の関心が高まっている。今週は、ビットコイン価格の上昇とともに、落ち込んでいた取引高(CMC参照)も一気に倍増した。
このような中、今週に見られた、中国での暗号資産・ブロックチェーン関連法案および規制整備の動きなどを合わせると、いよいよ中国におけるデジタル通貨発行が間もないことを伺わせる。これにリブラを食い止めたばかりの米国がどのように追随するかに注目が集まるが、相乗効果的に世界の関心がブロックチェーン領域に集まれば、ビットコインの価格が伸びていくことは想像に難くない。
短期的な過熱感から調整売りによって再びBTC=95万円(8,800ドル)付近まで価格を下げることも考えられるが、今の相場環境を見る限り、何か追加的な買い材料が出れば、もう一段上昇することもあり得るだろう。
直近上値としてBTC=109万円(10,000ドル)、下値としてBTC=95万円(8,800ドル)を意識する。
なお、来週はRipple主催のカンファレンス「SWELL」が開催される為、XRPの値動きには注視したい。