【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27071.42  ▼19.30 (10/29)
NASDAQ: 8276.85  ▼49.14 (10/29)

1.概況

米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見となるなか小幅に反落となりました。一日を通して前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となったダウ平均は引けにかけてやや売りが優勢になると結局19ドル安の27,071ドルで取引を終え3日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も49ポイント安の8,276ポイントと5日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

10月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は125.9と前月から低下し市場予想も下回りました。また、8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数も前年同月比2.0%上昇に止まり市場予想を下回りました。一方で9月の中古住宅仮契約指数は前月比1.5%上昇の108.7となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや素材、エネルギーなどの7業種が上げ、ヘルスケアは1%を超える上昇となりました。一方で4業種が下げ、コミュニケーション・サービスと情報技術が1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

決算が市場予想を上回ったうえ、通期の利益見通しを引き上げたメルク(MRK)とファイザー(PFE)が買われました。メルクが3%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ファイザーも2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄でメルクに次ぐ上昇率となっています。また、決算で1株利益が市場予想を上回った事務機のゼロックス(XRX)が急伸し12%近く上げています。一方でグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が決算で1株利益が市場予想に届かなかったことなどから2%以上下げました。代替肉のビヨンド・ミート(BYND)は決算が市場予想を上回ったものの、大株主などの株式売却を上場後の一定期間制限していたロックアップが解除されたのを受けて売りが膨らみ22%余り下げています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの1.84%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて売り優勢でのスタートが予想されます。利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)