7月下旬からスタートした3月決算企業の第1四半期決算も8月中旬に終了し、それから2カ月余り経過しました。そのため業績予想や目標株価、さらに投資判断の見直しも一通り進んだと思われます。そこで今回はTOPIX500採用の3月決算銘柄のなかから決算発表後に強気(強気とやや強気の合計)が3人以上増えたものをピックアップしてみました。

そのなかで強気の評価が決算発表前に比べ4人増えたのが信越化学工業(4063)とカプコン(9697)で、信越化学工業では決算発表前に11人だった強気が決算発表後に15人となっています。また、カプコンでは3人だった強気が7人となり強気評価の割合が5割を超えました。さらに日清食品ホールディングス(2897)とSMC(6273)、富士通(6702)でも強気が3人増となっています。

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決算メモ

リンガーハット(8200)‐既存店売上高の動向に注意‐

リンガーハットが11日に発表した2020年2月期の上期決算は売上高が前年同期比0.8%増の238億円、営業利益が同3.0%増の11.2億円となりました。売上高は既存店売上高が客数減で2.9%減となったこともあってほぼ横ばいに止まりました。営業利益は売上高が伸び悩んだものの、粗利益率が小幅に改善したことに加え、販管費の伸びも小幅に抑えられたことから増益を確保しました。ただ、上期の営業利益は増益ながら会社計画を1.3億円下回っています。

通期の計画は売上高が前期比6.5%増の500億円、営業利益が同8.6%増の26億円となっています。ただ、上期に前年を割り込んだ既存店売上高の下期前提は1.8%増と前年を上回る計画となっています。前年下期が1.5%減だったことから若干ハードルが低いともいえますが、消費増税の影響が不透明なことから既存店売上高の推移には注意が必要です。なお、増税直後の10月第一週の客数は9月最終週比で約10%減となったようですが、それも今週は回復傾向にあるとのことです。