昨年10月の窓を埋めるための値動きは継続中?

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今回も窓についての解説になります。今週からいよいよ10月相場入りとなっていますが、果たして昨年10月の窓を埋めるための値動きは継続しているのでしょうか。

それではいつものようにチャートで確認したいと思います。

【図表1】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓

前回は「4月25日の終値ベースの高値を更新できていません。このままもち合いが続くのか、あるいは反落して9月11日と12日のあいだにあけた窓を埋めることになるのかが注目されるところです」としました。

そこで注目したのが…、
「その判断に使われるのが、やはり「5日移動平均線上を維持できるかどうか」ということになるのです」でした。

これらを思い出してチャートをもう一度確認してみると、9月25日に5日移動平均線を割り込んだあと、翌26日は大きく反発して始まったものの、残念ながら終値で5日移動平均線を割り込んでしまっているのが分かります。

また10月1日に反発はしましたが、下向きの5日移動平均線に押し返され、上ヒゲ陽線を形成する結果となっています。

このように、高値圏で推移したあと、その高値が更新できずに5日移動平均線を割り込んでしまうと、5日移動平均線が上値の抵抗になると同時に、株価水準が徐々に切り下がる展開が続くことを忘れないようにしたいところです。

短期の上昇トレンドが崩れたと判断

そして、前回トレンドが崩れるとはどういうことなのか、トレンドが崩れた場合はどうなるのか?を整理しておくようにお話ししました。

答えは既にお分かりだと思いますが、5日移動平均線を割り込んでしまうと同時に5日移動平均線が下向きに変化した状態を、短期の上昇トレンドが崩れたと判断することになり、押し目買いは控える必要があるということになるのです。

いかがでしょうか。このように、シンプルかつ誰でも簡単に発見することができるトレンド転換のタイミングを逃さず確実に知ることができれば、売り時を逃さずに済むと同時に高値掴みも避けることができるようになるのではないかと思われます。

5日移動平均線が上値の抵抗になったまま下落が続くと…

では今後の展開についてですが、短期の上昇トレンドが崩れたため、先ずは9月11日と12日の窓を埋めることが考えられそうです。

また、5日移動平均線が上値の抵抗になったまま下落が続くようですと、上向きの75日や下向きの200日移動平均線辺りまで下落することが考えられます。

さらにこれらの移動平均線を割り込んで戻せないようですと、9月4日と5日にあけた窓や、その前の8月29日と30日にあけた窓も埋めることが視野に入るのではないかと思われますので、買いポジションを持っている投資家は要注意です。

一方で5日移動平均線上を回復すると同時に5日移動平均線が横ばいから上向きに変化するようですと、短期の上昇トレンドが回復することになり、4月25日の高値に接近したり、上回ったりすることが視野に入るのではないかと思われます。

これらの値動きを確認し、今後のトレンドを探る参考にしたいところです。