10連騰後に株価の水準は切り上がったが

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今回も窓についての解説になります。前回は「トレンドに逆らってはいけない」という話に加え、5月の窓を埋めたあと、さらに上の株価水準にある昨年10月の窓を埋めるために必要な条件について解説しました。

さて、そのあとの株価はどのような値動きになったのでしょうか。それではいつものように日足チャートで確認したいと思います。

【図表1】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い丸=埋まった窓

チャートを見ると分かりますが、前回10連騰が途切れたあとも上昇が続いて株価の水準が切り上がり、結果的には9月24日の終値で22,098円まで上昇しているのが分かります。

そのため、この結果からしますと、10連騰が途切れたのだからもう売っても大丈夫という判断は、今回のように「上向きの5日移動平均線上を維持しているあいだ」は通用しなかったということになるのではないでしょうか。

一方で水準は切り上がっているものの、前回指摘した4月25日の終値ベースの高値を更新できていません。このままもち合いが続くのか、あるいは反落して9月11日と12日のあいだにあけた窓を埋めることになるのかが注目されるところです。

5日移動平均線上を維持できるかどうか

ただ、このまま上昇を続けるのか、あるいは反落してしまうのか、眺めているだけでは分かりませんが、その判断に使われるのが、やはり「5日移動平均線上を維持できるかどうか」ということになるのです。

この5日移動平均線を使った判断は、シンプルで誰でも、いつでも行うことができますので、初心者のみなさんには是非覚えておいて欲しいテクニカル分析のひとつになります。

では今後の展開について一緒に考えてみましょう。

最初に考える必要があると思われるのは、トレンドが継続するかどうかです。また、トレンドが継続するということは、どういうことを指すのか?についても、もう一度整理しておきたいところです。

窓を埋めるか否か、自力で答えを導き投資パフォーマンス向上へ

また、トレンドが崩れた場合はどうなるのか?さらにトレンドが崩れるとはどういう状態を指すのか?といったことがすぐに思い浮かぶようになれば、今回注目している2018年10月にあけた窓と9月11日と12日のあいだにあけた窓のどちらを埋めることになるのかの判断ができるようになるはずです。

判断ができるようになれば、あとは実際に行動するのみです。

仮に反落すると判断された場合は、買いポジションを持っている投資家は売り時を逃さないようにすることを考えなければなりませんし、押し目買いは控える必要が出てくるでしょう。

一方で上昇トレンドが継続すると導き出された場合は、売り急ぐのをやめて利益を伸ばす必要があると考えられます。

「窓を埋めるのか、埋めないのか」、この2つに1つの答えを導き出すことができれば、投資パフォーマンスの向上に役立つと思われますので、みなさんも是非自力で答えが導き出せるようになってください。