今週の相場動向
相場回顧 BTC:節目と見られたBTC=100万円を割り込み、大幅下落
BTCは週初より軟調な推移となる中、25日に急落し、心理的節目と見られたBTC=100万円(9,400ドル)を割り込むと、BitMEXやBitfinexなどでロングのロスカットが相次ぎBTC=86万円(8,000ドル)付近まで暴落した。その後、買戻しが入ったが買いは続かず、週足で約15%の大幅下落となった。
株式為替市場では米中貿易摩擦や香港デモなどの影響で不透明感が続き、暗号資産市場でも当局の相次ぐリブラ批判やVanEck SolidXのビットコインETF申請取り下げなどで相場が落ち込みを見せる中での急落だった。今回の急落に関して、ビットコインネットワークの安定性に関わるハッシュレートが一時的に急低下したことや、期待されたBakkt先物の取引が低調であったことへの失望が影響したとの声が強い。
先週に強い動きを見せた主要アルトコインは、その反動もあり、今回の下落局面ではBTC建てで揃って下落した。
来週の相場予想
底値を探る展開も、中長期的に強気の見方は崩さず
株式為替市場の先行きは依然不透明だが、業界では大手取引所バイナンスをはじめ企業のサービス拡充や大手を含めた企業間連携が淡々と進んでおり、我々はなお中長期的に強気の見方を崩していない。
今回の下落を受けても価格はリブラ熱に沸く前の6月初めの水準に戻っただけであり、相次ぐ当局批判によりその期待が剥がれたと考えれば自然な流れとも言える。BTC=100万円(9,400ドル)を割り込み、どこで下げ止まるかに次の関心が集まるが、我々はその時の安値BTC=80万円(7,500ドル)付近が底値になると予想している。
一方、今年4月に強まった世界的な金融緩和の動きは今も続いており、その中で資金がビットコインに向けば、下落を待たずして再び上昇に転じる可能性もあるだろう。
直近上値としてBTC=91万円(8,500ドル)、下値としてBTC=80万円(7,500ドル)を意識する。