【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26891.12 ▼79.59 (9/26)
NASDAQ: 8030.66 ▼46.72 (9/26)
1.概況
米国市場はトランプ米大統領の弾劾問題が引き続き相場の重石となるなか小幅反落となりました。米中貿易交渉の進展への期待から買い先行でスタートしたダウ平均ですが、44ドル高で上値が伸び悩むと直ぐに下落に転じ昼前には166ドル安まで下落しました。その後持ち直すと取引終盤に小幅にプラスとなる場面もありましたが、引けにかけて再び下げに転じ結局79ドル安の26,891ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も46ポイント安の8,030ポイントとなっています。
2.経済指標等
4-6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値から変わらずの年率換算で前期比2.0%増となり市場予想と一致しました。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件増の21万3000件となり市場予想を上回る悪化となりました。一方で8月の中古住宅販売仮契約指数は前月比1.6%上昇の107.3となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーやコミュニケーション・サービス、ヘルスケアなどの6業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となりました。一方で不動産や生活必需品、公益事業などの5業種が上げ、不動産は1%近く上昇しています。
4.個別銘柄動向
代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が急伸し11%以上上げました。マクドナルド(MCD)がビヨンド・ミートの代替肉で作ったハンバーガーをカナダの一部店舗で試験販売すると発表したことが好感されました。決済サービス大手スクエア(SQ)も投資判断の引き上げを好感して4%近く上げました。また、バイオ製薬のアッヴィ(ABBV)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて3%近く上げています。一方でユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が薬価引き下げに関する法案の協議で上院金融委員会の議長は共和党の賛成を得ることに楽観的との指摘を受けて3%安となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い1.69%となりました。ドル円は107円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は配当落ちの影響で軟調なスタートが予想されます。160円程度とみられる日経平均の配当落ちをどれだけ埋められるかが注目されるなか、日経平均が節目の22,000円を引けで維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)