今週の相場動向

相場回顧 BTC:リスクオフの地合いが強まり、逃避資金が集まる

BTCはBTC=102万円(9,600ドル)付近で安定的に推移していたが、アルゼンチン:外貨取引規制や米中:貿易追加関税とWTO提訴、香港:デモの過激化などによりリスクオフの地合いが強まったことで、逃避先として資金が集まりBTC=112万円(10,600ドル)付近まで急上昇した。Binanceの先物取引プラットフォームやVanEckとSolidXが提供予定のETF類似商品に関する報道も買いを誘ったと思われる。

その後、香港:逃亡犯条例の改正案撤回や英国:EU離脱延期法案の下院可決、米中:通商協議開催で合意、イタリア:連立政権の発足などにより世界的な緊張が和らぐと、株式市場も買戻し優勢となり、上昇は一服した。

アルトコインからBTC資金集中トレンドも継続し、BTCは週足で10%超の大幅上昇となった。

 

来週の相場予想

下落トレンド入りは回避か、材料乏しくレンジ相場を予想

BTCはこのままBTC=100万円(9,400ドル)を割り込み調整入りするかに思われたが、世界各地のリスクが揃って再燃したことを受け、再び逃避先として資金を集めた。これによって価格は大きく回復し、投資家心理もやや改善されたと言える。しかし、さらなる上昇に向けては目立った買い材料に乏しい印象であり、株式為替動向次第で価格を伸ばすことは考えられるが、上値は重くなるだろう。一方で、市場には売り材料もないが、過熱感に伴う急落には警戒が必要である。

直近上値としてBTC=117万円(11,000ドル)、下値としてBTC=102万円(9,600ドル)を意識する。

また、来週はETCのハードフォークやVitalik氏登壇のイベントを控えており、ETHの値動きには注目である。