先月下旬からスタートした3月決算銘柄の第1四半期決算も先々週で終了となりましたが、日本経済新聞の集計によると第1四半期の経常利益は5%近い減益となったようです。しかし、こうした厳しい環境のなかでも増益の会社計画に向けて順調なスタートを切った銘柄もみられます。

そこで今回は二桁の営業増益を見込む銘柄で、上期の会社予想に対して第1四半期実績の進捗率が50%以上となったものをTOPIX500採用の3月決算企業のなかからピックアップしてみました。例えばファンケル(4921)の第1四半期は小幅な営業減益となったものの、上期予想に対する進捗率は6割近くに達しています。また、第1四半期が二桁増益となったエムスリー(2413)でも6割近い進捗率となっています。

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決算メモ

ダイドーグループホールディングス(2590) 大幅減益ながら進捗率は6割に

ダイドーグループホールディングスが27日に発表した2020年1月期の上期決算は売上高が前年同期比1.8%減の854億円、営業利益が同38.0%減の20億円となりました。売上高は医薬品関連事業と食品事業が増収となったものの、主力の国内飲料事業が自販機の利用者が減少傾向にあるなか7月の記録的な低温の影響もあって苦戦したことに加え、海外飲料事業も二桁減となったことから減収となりました。しかし、海外飲料事業はトルコのリラ安の影響で減収ながら、トルコの飲料事業は現地通貨ベースで22%増と大幅な増収となっています。

営業利益は海外飲料事業が黒字化し、食品事業も増収により収益性が大きく改善しましたが、減収となった国内飲料事業の営業利益が前年上期の34億円から今上期は17億円と半減したことに加え、医薬品会社向けのドリンク剤製造受託を手掛ける医薬品関連事業も新工場やパウチライン新設に伴う準備費用の増加で減益となったことから大幅な減益となっています。ただ、上期の営業利益は大幅な減益ながら、据え置きとなった通期予想(34億円)に対する進捗率は6割に近い水準となっています。