【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25898.83 △269.93 (8/26)
NASDAQ: 7853.74 △101.97 (8/26)
1.概況
米国市場はトランプ米大統領が中国との貿易協議を再開する方針を示したことで米中貿易摩擦への過度な懸念が後退し反発しました。197ドル高でスタートしたダウ平均は取引開始直後に312ドル高まで買われたあと90ドル高程度まで弱含む場面もありましたが、再び上げ幅を広げ堅調に推移すると結局269ドル高の25,898ドルと反発して取引を終えています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も101ポイント高の7,853ポイントと3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
7月の米耐久財受注額は前月比2.1%増となり市場予想を上回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も前月比0.4%増となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが1%台半ばの上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもナイキ(NKE)とウォルト・ディズニー(DIS)が2%を超える上昇となったほか、アップル(AAPL)も2%近く上げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)が3%以上上げました。バイオ製薬大手のセルジーン(CELG)の買収に関して米連邦取引委員会から承認を得るために一部の治療薬を同業のアムジェン(AMGN)に売却することで合意したと発表したことで買収が実現に向けて前進したとの見方から買われました。セルジーンとアムジェンも3%以上上げています。
また、配車サービス大手のリフト(LYFT)が投資判断の引き上げを受けて4%を超える上昇となりました。衛星テレビ大手ディッシュ・ネットワーク(DISH)も投資の引き上げを好感して4%近く上げています。一方でたばこのフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)が原因不明の呼吸障害で死亡したイリノイ州の住民の死因が電子たばこに関連があると報じられたことで4%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.53%となりました。ドル円は円安に振れ106円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の20,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)