今週の相場動向

相場回顧 BTC:一時は買戻し優勢となるも、再びBTC=106万円(10,000ドル)を割り込む

BTCは、BakktのBTC先物取引開始日の発表やBinanceの新プロジェクト「Venus」の発表など業界の好材料に加え、株式の下落が一服したことで買戻し優勢となり、一時BTC=117万円(11,000ドル)付近まで上昇した。

しかし、中国四川省で一部マイニング工場が洪水被害に遭ったことが伝わると、ハッシュレート低下に伴うネットワーク悪化の懸念が高まって急落し、欧州当局によるリブラ調査や米国務長官の発言など規制関連報道も相場を押し下げ、BTC=106万円(10,000ドル)を再び割り込んだ。その後は節目を回復し、週足では横ばい推移となった。

 

来週の相場予想

「BTC=100万円(9,400ドル)で下げ止まるか」引き続き底固い推移を予想

世界全体として投資市場が冷え込んでおり、投資家心理を改善する好材料が何か起きなければ、このまま株式市場と共倒れしてBTC=100万円(9,400ドル)を割り込むことも考えられる。

しかし、業界単独で見た時には、楽天ウォレットの取引所サービスやbitFlyerのTポイントプログラム、ディーカレットの電子マネーチャージサービスの開始など、海外だけでなく日本でも新しい取り組みが多く見られることから、一定の買いが入り底堅い推移を予想する。イタリア首相の辞任表明や日に日に強まるトランプ大統領の緩和圧力など世界情勢は依然として懸念材料ばかりだが、その中でBTCが再び逃避先としての立場を回復できるかが短期的な焦点となるだろう。

直近上値としてBTC=112万(10,500ドル)、下値としてBTC=100万円(9,400ドル)を意識する。

 

編集校正:マネックス仮想通貨研究所