今週の相場動向

相場回顧 BTC:株式為替市場の逃避資金が流入し週足で10%を超える大幅上昇

米中を中心としたグローバルマーケットの混乱の中で、BTCは逃避資金が流入し週足で10%を超える大幅上昇となった。

先週のFRBによる10年ぶりの利下げや米中貿易摩擦の激化を受け、各国緩和の動きが加速し、世界同時株安と円高が進行。このように世界経済の景気後退懸念が強まり市場全体がリスクオフムードとなる中、従来の国債や金に加えてBTCが逃避先として資金を集めた。上昇局面では思惑的に急騰急落する場面も見られたが、価格は上昇を続け一時BTC=130万円を回復した。

LTCは8/5に4年ぶり2度目となる半減期を迎えた。その直後に価格が急騰する場面も見られたがBTCの強い動きによって売り優勢となり、週足ではフィアット・BTC建てともに下落した。

 

 

来週の相場予想

上昇ペースは落ちるも買い優勢の展開は続くと予想

株式為替市場の落ち着きとともに一部資金が回帰し価格を下げる場面は見られるだろうが、各国緩和競争による影響や米中問題、その他ブレグジットや香港デモなどの問題が依然不透明な状況では、金と同様にリスクオフ局面でのBTCへの逃避需要は大きい。

今になってBTCが安全資産と見られる理由は様々あるが、第一には過去に業界を揺るがしたハッキング対策など業界整備が進んできたことが挙げられる。つい先月被害に遭ったBITPointもサービス再開までの方針を早急に発表した。各国当局によるLibra批判の影響も落ち着きを見せており、現状価格の大きな下落を招く悪材料は無いと言えるだろう。一方で買い材料にも乏しく、当面はグローバルマーケットの市況に相場は左右されそうである。

直近上値としてBTC=130万円(12,250ドル)、下値としてBTC=116万円(11,000ドル)を意識。

 

編集校正:マネックス仮想通貨研究所