東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は91円高の2万684円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は小幅に下落しました。昨日の米国市場でダウ平均が400ドル近く上昇したことを受け日経平均は164円高の2万758円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に188円高と1日の高値をつけましたが、ドル円が105円台の円高水準で推移していたこともあって上値は重くその後はやや上げ幅を縮めました。前場を152円高で終えた日経平均は後場に入っても前引け水準での推移が続きましたが取引終盤にやや上げ幅を縮めると結局91円高で取引を終えました。

東証1部の売買代金は2兆1466億円となりました。東証33業種は鉱業や繊維製品、精密機器などの24業種が上昇した一方で、パルプ・紙や証券商品先物などの9業種は下げています。なお、本日の寄り付き前に発表された4-6月期の日本のGDP速報値は前期比年率換算1.8%増と市場予想を上回りました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。資生堂(4911)が8.1%の大幅高となったほか、任天堂(7974)、ソフトバンク(9434)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、ZOZO(3092)が上昇しました。資生堂は4-6月期の営業利益が前年同期比25%増と堅調で市場予想を上回ったことが好感されました。一方でソフトバンクグループ(9984)やファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)は下げています。

その他材料が出たところでは、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)が16%超の大幅安となりました。4-6月期も増収増益を達成しましたが、前四半期に比べて前年同期比の増収率や増益率が鈍ったことが嫌気されたようです。一方で出版事業や動画事業などを手掛けるKADOKAWA(9468)は4-6月期の営業利益が前年同期の8倍程度まで増加するなど好調な業績が好感され17%近い大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は91円高と続伸しました。米国株が反発したことでリスク警戒姿勢がやや後退したものとみられます。本日の大引け後にはリクルートホールディングス(6098)やジェイエフイーホールディングス(5411)などが決算発表を行っています。来週以降も米中の交渉状況やドル円動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)