新コラム担当の自己紹介
読者の皆様、こんにちは!株式会社資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍と申します。このたび2019年8月から、コラムを担当することになりました。どうぞよろしくお願いします。
もしかしたら、皆様の中には、私の名前を覚えている方もいるかもしれません。もう20年前になりますが、1999年のマネックスの創業時、私も立ち上げに参画しました。そして2011年に退社するまで、13年間マネックスグループで仕事をしていました。マネックス証券で仕事をするのは7年ぶりです。入社した当時は、まだ社員は松本会長を含めわずか4名。会議室の1室のような狭いオフィスで、お客様もシステムも何もないゼロからの出発でした。
あれから20年でマネックスは大手ネット証券会社としてグローバルに活動しています。私自身も、現在は独立して、金融資産だけではなく、不動産などの実物資産を含めたトータルな資産運用アドバイスを行っています。
そんな私の投資の特徴は、短期ではなく長期指向であること、そして1点集中ではなく分散投資を基本としている所です。「アセットアロケーション(資産配分)の内藤」と覚えておいてください(笑)。
また「人体実験」と称し、自分自身で実際に投資を行い、その結果をフィードバックすることを基本にしています。自分はやらない「評論家」ではなく、「投資家」として、個人投資家のみなさんと同じ方向を向き、同じリスクを取っています。
このコラムでは、私が30年以上に渡り、仕事あるいは個人的な資産運用で蓄積してきた知識や経験を全て公開しようと思っています。
資産運用はテクニックではなくその前の準備
30年以上資産運用に関わる仕事をやってきて、ようやく納得したことがあります。それは、資産運用の結果は、運用テクニックではなく、その前の準備に大きく左右されるということです。
もっと具体的に言うと、運用を始める前に「現状認識」と「目標設定」を行うことがポイントだということです。
現状認識とは、今の資産運用の状態を包括的に認識し、問題点を洗い出すことです。
目標設定とは、自分の人生の夢や目標を明確にし、そのために必要なお金がいつまでにいくらなのかをクリアにすることです。
この2つのポイントがしっかり押さえられていれば、資産運用とはその2つの間にあるギャップを埋めていく作業と頭の中を整理することができます。
実は、このアプローチ方法は資産運用に限らず、すべてのことに共通するものです。
もし、ダイエットしたければ、最初にやるのは食事制限というアクションではなく、現状認識。つまり自分の現状の体重測定をすることです。
そして、次にやるべきなのが、何キロ減量したいかという目標設定です。
この2つが明確になってから、効果的なダイエット方法を考えれば良いのです。
このようなプロセスなら、無駄な努力をする必要がなくなり、効率的に結果を出すことができます。つまり成功の可能性を高めることができるのです。
投資の世界でも、我流でがむしゃらに売買を繰り返して、資産を減らしている人がたくさんいます。
それよりもまずは自分の資産配分の問題を把握して、最終的にどうしたいのかを明確にする。そうすれば、自分がやるべき資産運用の方法が見えてきます。
資産運用とはそれ自体が目的なのではなく、自分の人生を豊かにするための手段。そう考えることが大切です。