【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25720.66  △181.09 (6/6)
NASDAQ: 7615.55  △40.08 (6/6)

1.概況

米国市場は対メキシコ関税を先送りとの報道を受けて続伸となりました。27ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に売りが優勢となる場面もありましたが、21ドル安で下げ渋るとその後は堅調に推移し米国がメキシコからの輸入品に対する追加関税の発動を遅らせることを検討していると伝わると上げ幅を大きく広げる展開となりました。取引終盤に260ドル高まで買われる場面もあったダウ平均は結局181ドル高の25,720ドルで取引を終え4日続伸となっています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も40ポイント高の7,615ポイントと3日続伸となりました。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は改善を見込んでいた市場予想に反して前週から横ばいの21万8000件となりました。また、4月の米貿易収支の赤字額は前月比2.1%減の507億9100万ドルとなり、赤字額は市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが2%近く上昇したほか、素材と情報技術も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでも原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)が2%を超える上昇となったほか、エクソンモービル(XOM)も2%近く上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて8%近く上げました。電気自動車のテスラ(TSLA)も4-6月期の北米での出荷台数が大幅に伸びていると伝わったことで5%近く上昇しました。さらに通信機器のシエナ(CIEN)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで急伸し27%近く上げています。

一方で手芸・家庭雑貨販売のマイケルズ(MIK)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで急落し12%以上下げました。家具販売のアット・ホーム・グループ(HOME)も決算で2020年1月期の業績見通しを引き下げたことで急落し57%を超える下落となっています。ビッグデータ処理のクラウデラ(CLDR)も決算で2020年1月期の売上高の見通しを下方修正したことから40%余り下げています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い2.11%となりました。ドル円は108円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を控えて様子見となりやすいなかで日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばし節目の21,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)