東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は60円安の2万942円と小幅に続落しました。日経平均は3月25日以来約2ヶ月ぶりに2万1000円の節目を割り込んでいます。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け、日経平均は121円安の2万881円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げるとやや盛り返す時間帯もあったものの、再び下げ幅を広げると一時は194円安まで下落しました。

前場を178円安で終えた日経平均は後場寄りから下げ幅を縮めるとその後もじりじりと下げ幅を縮めて結局60円安と小幅に続落したものの1日の高値で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9218億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や鉱業、保険業、海運業などの17業種が上昇しました。一方でパルプ・紙や医薬品、サービス業、その他製品などの16業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金は下落した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が1%強下げたほか、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)、武田薬品(4502)、トヨタ自動車(7203)、村田製作所(6981)、資生堂(4911)がいずれも下落しました。一方でソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)は上昇しています。

材料が出たところでは食品スーパーのライフコーポレーション(8194)が10%近い大幅高となりました。アマゾンジャパンの会員向け配達サービス「プライムナウ」に出店すると発表したことで今後の業績拡大に期待が高まりました。一方でビジネスホテルや寮運営を手がける共立メンテナンス(9616)は5%超の大幅安となりました。大手証券が投資判断と目標株価を引き下げたことが嫌気されました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は続落し2ヶ月ぶりに終値で2万1000円の節目を割り込みました。本日も安値からは130円以上下げ幅を縮めるなど底堅さを示しましたが、節目を割り込んでしまったことは心理的重しとなりそうです。明日すぐに節目を回復できるか、それとも割り込んだままとなるかどうかで来週以降の展開に大きく影響しそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)