【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26179.13  ▼79.29 (4/2)
NASDAQ: 7848.69  △19.78 (4/2)

1.概況

米国市場は利益確定の売りが重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は44ドル安でスタートすると昼前に136ドル安まで売られましたが、引けにかけて下げ幅を縮めると結局79ドル安の26,179ドルで取引を終え4日ぶりの反落となっています。一方でS&P500株価指数が0.05ポイント高の2,867ポイントとほぼ横ばいとなり4日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も19ポイント高の7,848ポイントとなりこちらも4日続伸となっています。

2.経済指標等

2月の米耐久財受注額は前月比1.6%減となったものの市場予想を上回りました。一方で民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は前月比0.1%減となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品やエネルギー、ヘルスケアなどの6業種が下げました。一方で不動産や素材、コミュニケーション・サービスなどの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

傘下の写真共有サイトのインスタグラムが100億ドル規模で売上高を押し上げる可能性があるとの指摘を受けてフェイスブック(FB)が3%以上上昇しました。また、デルタ航空(DAL)がアメリカン・エキスプレス(AXP)との提携を2029年まで延長すると発表したことが好感され6%高となっています。さらにダウ・デュポン(DWDP)から分離されダウ平均の構成銘柄となったダウ(DOW)が分離後の株価水準を上回る目標株価を設定するアナリストが相次いだことで5%を上回る上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。

一方でドラッグストア大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が13%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。決算で売上高や1株利益が市場予想を下回ったうえ、通期の利益見通しを下方修正したことが嫌気されました。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは1銘柄でダウ平均を55ドル近く押し下げています。非鉄のアルコア(AA)も投資判断の引き下げを受けて3%余り下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い2.47%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

昨日の日本市場が大きく下げ幅を縮めて取引を終えたことから本日の日本市場はやや買い優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一日を通して堅調さを維持し節目の21,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)