【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25650.88 △200.64 (3/11)
NASDAQ: 7558.06 △149.92 (3/11)
1.概況
米国市場は良好な米小売売上高を好感して6日ぶりに反発しました。ダウ平均はボーイング(BA)の大幅下落を受けて242ドル安と大きく下げてスタートしましたが、寄り付きを安値に切り返すとまもなくしてプラスに転じ大きく上げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は200ドル高の25,650ドルと高値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も149ポイント高の7,558ポイントとなっています。
2.経済指標等
1月の米小売売上高は前月比0.2%増となり市場予想を上回りました。また、2018年12月の米企業在庫は前月比0.6%増となり市場予想と一致しました。米企業売上高は前月比1.0%減となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術が2%以上上昇したほか、コミュニケーション・サービスも2%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均は30銘柄中29銘柄が上げました。そのなかでもアップル(AAPL)が投資判断の引き上げを受けて3%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、スリーエム(MMM)も3%余り上げたほか、コカ・コーラ(KO)も3%近く上昇しました。一方でエチオピア航空が運航していた小型機が墜落したのを受けボーイングが5%以上下げダウ平均を1銘柄で150ドル以上押し下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、半導体大手のエヌビディア(NVDA)がイスラエルのネットワーク機器企業のメラノックス・テクノロジーズ(MLNX)を買収すると発表したことでデータセンター事業の強化を期待した買いが入り7%近く上げました。メラノックス・テクノロジーズも買収価格にさや寄せする格好で8%近く上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.64%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が先週末に空けたマド(21,359円-21,402円)を埋めるような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)