【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25473.23  ▼200.23 (3/7)
NASDAQ: 7421.46  ▼84.46 (3/7)

1.概況

米国市場はECBがユーロ圏の経済見通しを引き下げたことで景気減速に対する警戒感が意識され4日続落となりました。28ドル安でスタートしたダウ平均は下げ幅を大きく広げ320ドル安まで売られたあと午後に130ドル安程度まで持ち直す場面もありましたが、引けにかけて再び下げ幅を広げると結局200ドル安の25,473ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も84ポイント安の7,421ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件減の22万3000件となり横ばいを見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、2018年10-12月期の米労働生産性指数改定値は年率換算で前期比1.9%上昇し市場予想を上回りました。1月の米消費者信用残高も170億4916万ドル増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が下げました。そのなかでも一般消費財・サービスと金融が1%以上下落したほか、情報技術も1%近く下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が2%を超える下げとなったほか、キャタピラー(CAT)やスリーエム(MMM)なども1%を上回る下落となっています。一方でベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)やエクソンモービル(XOM)などの4銘柄が上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、スーパー大手のクローガー(KR)が決算が市場予想を上回る減収減益となったことで急落し10%近く下げています。書店のバーンズ・アンド・ノーブル(BKS)も決算で売上高が市場予想を下回ったことで急落し12%以上下げています。また、目標株価の引き下げを受けて物流大手のフェデックス(FDX)が3%近く下げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%低い2.64%となりました。ドル円は111円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安で下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ幅を広げ25日移動平均線(昨日時点で21,213円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は3カ月に一度のメジャーSQで寄り付きの動向が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)