東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は171円安の2万1385円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。

昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで材料になりにくいなか、日経平均は19円安と小幅に安く寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや下げ幅を広げると小幅なマイナス圏でのもみ合いとなり大きな値動きの出ないまま前場を74円安で終えました。日経平均は後場に入ってもしばらくは前引け水準でもみ合いが続きましたが、14時半頃から急速に下げ幅を広げると一時は192円安まで下落しました。日経平均は結局171円安の2万1385円と安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4480億円となりました。

東証33業種は水産・農林業とサービス業を除く31業種が下落しました。中でも電気機器、海運業、証券商品先物、不動産業、機械などの下落率が大きくなりました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は総じて下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が3%近く下げたほか、ZOZO(3092)、武田薬品(4502)、ソフトバンクグループ(9984)、NTT(9432)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)、三菱UFJ(8306)がいずれも下落しました。中でもZOZOは大手証券が目標株価を引き下げたことが嫌気され6%の大幅安となりました。

その他材料が出たところでは、ソフトウェア販売などを手がけるサイボウズ(4776)が7%近い大幅高となりました。1月の売上高が前年同月比24%増と好調だったことが好感されました。一方で大東建託(1878)が6%近く下落しました。消費者団体が同社とのトラブルについて情報提供を呼びかけたことが悪材料視されました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は引けにかけて下げ幅を広げて安値圏で取引を終えました。米朝首脳会談の予定が変更になったとの報道も売りを誘う一要因となったのかもしれません。引け後に報道された内容によれば米朝の合意は見送られ、共同声明も行われませんでした。交渉過程でどのような問題が生じたのか続報が待たれます。本日の米国市場では10-12月の米GDPが発表される予定です。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)