英ポンド/円(137.90~149.70) 2月14日~2月20日まで
アナリシス:
皆さん、こんにちは! 今日はバレンタインデーです。ヨーロッパでは、男性が女性に花を贈る習慣があるそうです。日本では女性が男性にチョコレートを贈る習慣になっていますが、お国が異なれば、バレンタインの習慣も違うものになりますね。
さて、今日は最初に、ここ数日で発表されたヨーロッパの経済指標のおさらいをしたいと思います。まず、ユーロ圏の鉱工業生産指数は予想を上回る落ち込みとなりました。この1週間ほどで、かなりユーロが売られる状態となりました。
他方、英中銀イングランド銀行は先に開いた金融政策委員会(MPC)で政策金利を0.75%に据え置くことを発表しました。金融資産購入による量的緩和策の規模についても、4,350億ポンドで維持しています。インフレ率については、短期的には中銀が目標とする2%をやや下回るものの、中期的には2%をやや上回る水準で推移するとみているようです。
また昨日、英政府当局(ONS)は、1月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が106.3ポイントとなり、前年同月比1.8%上昇したと発表しました。伸びは2018年12月から0.3ポイント減速し、過去2年で最低を記録しています。
最大の押し上げ要因は運輸で3.2%上昇。住宅・水道・電気・ガス・その他燃料は1.1%値上がりしました。娯楽・文化は2.9%、外食・ホテルは2.6%と、それぞれ伸びました。食品・非アルコール飲料は0.9%値上がりし、アルコール飲料・たばこは4.2%のプラスとなりました。
中でも最大の注目はやはり、EU離脱法案の行方です。メイ英首相は12日、下院で欧州連合(EU)離脱方針に関する経過報告を行いました。EU離脱協定に含まれる「バックストップ(安全策)」の変更を巡り、いくつかの選択肢を提示したとしています。
同首相は、英国側の希望に沿う変更が確保でき次第、下院で再び離脱協定の採決を行う方針です。2月26日に再度、下院で経過報告を行い、その時点までに進展が得られていなければ、翌27日に今後の方針について下院の意向を諮るための採決を行う予定です。
メイ首相は、「バックストップ」に法的拘束力のある変更を加えるため、バークレイEU離脱相がEUのバルニエ首席交渉官と会談したと説明しています。
具体的には、与党・保守党の下院議員から成る作業部会が考案した代替案のほか、「バックストップ」を期間限定措置とする案、英国が一方的に「バックストップ」を廃止できる条項を追加する案を提示しました。協議は「決定的段階」にあるものの、下院が支持する変更の採択はなお可能との見方を示しています。
そして本日は、首相が離脱延期も想定しているか、というニュースが各紙で報じられていますが、これは英国のロビンス主席交渉官による私的な場での発言が端を発した模様。いずれにしても離脱まであと1ヶ月ほど。メイ首相は2月の最終週に下院でEU離脱協定を受け入れるか、離脱を延長するかを議会に問うことになると見られています。
それまでは、動意に乏しい相場になる可能性を想定する必要があることでしょう。
それでは、月足チャートからです。
月足トレンドレス下段。先月大きく下ヒゲを付けて戻ってきていますので、下落しても−2σ付近までと想定。上昇は149.60円近辺まで可能とみます。
続いて、週足チャートです。
トレンドレス中段。ここ3週間ほどは動きが鈍く、MA14とミドルラインに若干抑えられている状況となります。上下どちらにも動くことが可能な場面です。
最後に、日足チャートです。
トレンドレス中段。エントリーには適さない場面となります。バンドがスクイーズし、ボラティリティも下がってきています。レンジ幅は141.00円~144.70円となります。
向こう1週間の重要指標です。
14日(木)
16:00 独・GDP速報値
19:00 EUR・GDP改定値
15日(金)
22:30 米・小売売上高
19日(火)
18:30 英・失業率
19:00 EUR・ZEW景況感調査
21日(木)
4:00 米・FOMC議事要旨
以上の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。
予想レンジ:137.90~149.70
メインストラテジー:
買いをするなら、
・140.80円~141.00円の日足トレンドレス下段逆張りを根拠にエントリー
・140.40円~140.60円の週足サポートライン+4時間足−2σトレンドレス下段逆張りを根拠にエントリー
・137.90円近辺の週足トレンドレス 下段逆張りを根拠にエントリー
売りをするなら、
・144.50円~144.70円の日足トレンドレス上段逆張りを根拠にエントリー
・149.40円~149.70円の週足トレンドレス上段逆張りを根拠にエントリー