先週、堺屋太一さんが亡くなられました。堺屋さんと初めてお会いしたのは、ちょうど私がマネックスを創業した頃で、堺屋さんは経済企画庁長官(一般に大臣と呼ばれていました)をされていました。堺屋さんは大臣であるにもかかわらず、本当に気さくで、民間人同士のように接して下さり、インターネットを使って証券会社を作るというアイデアを大変気に入って下さり、応援してくれました。

当社の役員かアドバイザーになっていただこうとまで考えて申し出たのですが、流石に現職の大臣がそんなことを出来る由もなく、それでもニコニコしながら、「やっぱり無理なんだよなぁ」と云いながら、大臣室で、私の目の前で、とても著名な財界人の方宛てに自筆で、あまり上手な字ではあられませんでしたが、紹介文を書いて下さり、私はそのお手紙を持ってその方に挨拶に行ったりしたのでした。

大臣を辞められたあとは、当社のお客さま向け大規模セミナーで、講演していただいたりしました。やはり大阪では人気で、その話し方も、予定時間の90%くらいは道草をしてお客さまを笑わせ、一方私はどうなるものかと気を揉み、最後の10%の時間で急転直下、一気に話をすすめて、まとめられ、会場は大拍手となると、本当に素晴らしい時間を御一緒させていただきました。

とてつもなく偉くて、実績もあられる方なのに、微塵たりとも偉ぶらない。私なんぞが申すのは甚だ恐縮ですが、本当に素晴らしい方でした。道頓堀プールとか、インパクとか、色々面白かったなぁ。私も大先輩を見習って、明るいチャレンジャーであり続けたいと思います!