東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は39円安の2万844円と小幅に反落しました。新興市場のマザーズ指数も下落しましたが、TOPIXやJPX日経400、東証2部指数は小幅に上昇しています。

昨日の米国市場で主要指数が上昇したこと、ドル円が円安に振れたことを受け日経平均は76円高の2万960円で寄り付きました。日経平均はまもなく97円高の2万981円と2万1000円の節目回復目前まで上げ幅を広げましたが、節目回復はならずに頭を抑えられるとその後は徐々に上げ幅を縮める展開となりまもなくマイナスに転じました。その後日経平均は昨日の終値近辺でのもみ合いとなり前場を8円安で終えました。日経平均は後場に入っても前日終値近辺でのもみ合いが続きましたが、引けにかけてやや下げ幅を広げて結局39円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1054億円となりました。

東証33業種は水産・農林業や繊維製品、非鉄金属、電気・ガス業などの22業種が上昇しました。一方で石油石炭製品、医薬品、その他製品などの11業種が下落しています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が3%超下げたほか、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、武田薬品(4502)、ソフトバンクグループ(9984)、ZOZO(3092)がいずれも下げています。中でもファーストリテイリングは国内ユニクロの1月の既存店売上高が前年同月比1%減と冴えなかったことが嫌気され3%近く下げています。一方でキーエンス(6861)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、村田製作所(6981)が上昇しています。

材料が出たところでは、10-12月の営業利益が前年同期比19%近い減益で今期の業績予想を下方修正したパナソニック(6752)が2.5%安と軟調でした。一方で本日の13時に第3四半期決算を発表した伊藤忠商事(8001)は1000億円を上限とする自社株買いを発表したことも好感され5%の大幅高となりました。一方で飲食店販促支援を手がけるぐるなび(2440)は大幅な減収減益決算が嫌気され10%近い大幅安となりました。

なお、臨床試験がネガティブな結果だったと発表して以降連日ストップ安比例配分が続いていたサンバイオ(4592)は本日10時過ぎに寄り付き、終値は全市場でトップとなる売買代金を伴って30%近い大幅安となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は2万1000円の節目を前に上値が重く反落しました。東証1部の騰落レシオが133%と一般的に過熱感のある水準まで上昇しているなど、高値警戒感が出やすくなっているのかもしれません。米国株が大きく下げることがなければ明日も引き続き2万1000円の節目が意識される展開が予想されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)