【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 24874.64 △431.72 (10/30)
NASDAQ: 7161.65 △111.36 (10/30)
1.概況
米国市場はトランプ米大統領がメディアとのインタビューで中国と素晴らしい取引をすると述べたと伝わり米中貿易摩擦への過度な懸念が後退し3日ぶりに反発しました。ダウ平均は39ドル高でスタートし昼前に310ドル高程度まで上げ幅を広げると一旦上値が伸び悩みましたが、取引終盤に再び上げ幅を広げると引け間際には463ドル高まで買われました。結局ダウ平均は431ドル高の24,874ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も111ポイント高の7,161ポイントとなっています。
2.経済指標等
10月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は137.9と前月から上昇し、2000年9月以来18年1カ月ぶりの高水準となり市場予想も上回りました。一方で8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数は前年同月比5.5%上昇に止まり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも通信サービスとエネルギー、素材、資本財・サービスが2%以上上昇したほか、生活必需品も2%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでもインテル(INTC)が5%余り上げたほか、ボーイング(BA)も4%を超える上昇となりました。また、ナイキ(NKE)とキャタピラー(CAT)、マクドナルド(MCD)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も3%以上上げています。さらに決算が大幅な増益となったコカ・コーラ(KO)も2%を超える上昇となっています。
ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断の引き上げを受けて半導体大手のエヌビディア(NVDA)が9%を上回る上昇となりました。スポーツ用品のアンダーアーマー(UAA)も市場予想を上回る増収増益の決算を発表したことで急伸し28%近く上げています。一方で決算で最終損益が赤字となったゼネラル・エレクトリック(GE)が減配を発表したこともあって9%近く下げています。なお、取引終了後に決算を発表したフェイスブック(FB)は1株利益が市場予想を上回ったことなどから時間外で一段高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い3.12%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は決算発表の集中日で380社を超える企業が決算発表を予定しているほか、昼ごろには日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)