東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は182円安の2万2658円と3日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も下落しましたが、東証2部指数は小幅に上昇しました。

昨日の米国市場で主要指数が下落した一方で、ドル円が円安に振れたことを受け日経平均は30円高の2万2871円で寄り付きました。日経平均は寄り付きの水準が1日の高値になるとすぐにマイナスに転じました。その後再びプラス圏に浮上する場面もありましたが、10時頃から再びマイナスに転じるとその後は徐々に下げ幅を広げる展開となりました。

前場を120円安とその時点の安値圏で終えた日経平均は後場に入ってもマイナス圏での推移が続き、一時は下げ幅が200円を超す場面もありました。日経平均は結局182円安の2万2658円と1日の安値圏で取引を終えました。

東証1部の売買代金は2兆2700億円と9月11日以来約1ヶ月ぶりの少なさとなりました。東証33業種はパルプ・紙、電気・ガス業、不動産業、空運業などの10業種が上昇した一方で石油石炭製品、鉱業、化学、機械、電気機器などの23業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は多くが下げました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)と売買代金2位のファーストリテイリング(9983)が1%超下げたほか、任天堂(7974)、KYB(7242)、ファナック(6954)、ソニー(6758)、資生堂(4911)がいずれも下げています。

中でも一部の免震・制振用装置の検査データを改ざんしていたと発表し昨日も大幅安となったKYBは本日も11%近い大幅安となっています。その他材料が出たところでは、株主優待の新設を発表したドラッグストアのキリン堂ホールディングス(3194)は2.7%高としっかりでした。また、本日のお昼休みの時間帯に業績中間期の業績予想を上方修正した海運会社のNSユナイテッド海運(9110)は後場からプラス圏に転じて1.4%高としっかりでした。

VIEW POINT: 明日への視点

上昇して始まった日経平均ですが、結局182円安と反落しました。上海総合指数が2%以上の大きな下げとなったことがマーケットのセンチメントを悪化させたとみられます。マーケットのセンチメントは弱気に振れているようで、明日以降も引き続き海外市場をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)