東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は103円高の2万2694円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や東証マザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。日経平均は0.5%高となりましたがTOPIXは0.03%高とほぼ横ばいにとどまっています。マザーズ指数は4%近い大幅反発となりました。昨日の米国市場でダウ平均が500ドルを超える大幅続落となったことを受け、日経平均は267円安の2万2323円と続落して寄り付きました。
しかし日経平均は昨日900円超の大きな下げとなり売られすぎとの思惑が出たのか、寄り付きが1日の安値になるとその後は徐々に値を戻しました。日経平均はいったん30円安程度まで下げ幅を縮めましたが、その後再びやや下げ幅を広げ前場を102円安で終えました。日経平均は後場に入るとさらに下げ幅を縮めて一時は2円安をつける場面がありました。しばらくは小幅なマイナス圏での推移が続きましたが14時過ぎから急速に値を戻しプラスに転じると一時は120円高をつける場面がありました。
結局日経平均は103円高と1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆3416億円となりました。東証33業種はその他製品や機械、情報・通信業、ガラス土石製品など16業種が上昇しました。一方で保険業や陸運業、電気・ガス業など17業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。昨日まで4日続落し大幅安となっていたソフトバンクグループ(9984)が本日は4.6%高と反発しました。任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、東京エレクトロン(8035)、ファナック(6954)、資生堂(4911)も上昇しました。一方でファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)は下落しました。昨日通期の決算発表を行ったファーストリテイリングは朝方1%近く上昇しましたが、マイナスに転じると結局2.1%安となりました。
その他材料が出たところでは、カラオケや女性向けフィットネスジムなどを運営するコシダカホールディングス(2157)がストップ高となりました。6-8月期の営業利益が前年同期比80%増と非常に好調で、従来の業績予想を大幅に上振れて着地したことが好感されました。また、求人メディア「バイトル」を運営するディップ(2379)も堅調な決算が好感され8.3%高となりました。一方で6-8月期が営業減益に終わった百貨店の松屋(8237)は11%の大幅安となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
大きく下げて始まった日経平均ですが、徐々に値を戻し結局反発しました。底堅さを示したと言え好材料と考えられますが、今年2月の急落の際にはいったん戻した後に再び大幅安に見舞われたように、しばらくは荒っぽい展開に警戒をしておいたほうが良さそうです。来週は米国市場の株価に戻りが見られるかまた米長期金利の動向が大きな注目ポイントで、日本市場はそれらをにらみながらの展開となりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)