実質金利
実質金利とは、名目金利から
期待インフレ率
期待インフレ率期待インフレ率とは、家計や企業が将来の物価の変動をどのように予測しているかを示す指標です。これは将来的に物価がどれくらい上がるかを予想するもので、経済活動や金融政策において非常に重要です。期待インフレ...
を差し引いた金利のことを指します。
名目金利は、銀行預金や
債券
債券債券とは、政府や企業が資金を調達するために発行する借金の証書です。債券を購入することで、投資家は債券発行者から将来的に元本と利息を受け取る権利を得ます。
債券には様々な種類があり、国が発行する国債、...
などの金融商品に表示されている金利ですが、これだけでは実際の購買力の変化を反映していません。実質金利は、期待インフレ率を考慮することで、投資や貯蓄の実際の価値の変化を表します。
例えば、名目金利が3%で、期待インフレ率が2%の場合、実質金利は1%となります。実質金利がプラスの場合、貯蓄や投資の実質的な価値が増加していることを意味し、マイナスの場合は減少していることを意味します。
実質金利は、経済政策の立案や投資判断において重要な指標となり、
中央銀行
中央銀行中央銀行とは、国家や地域の金融システムの中心的な役割を果たす機関のことです。中央銀行は、通貨の発行や金融政策の実施、銀行システムの監督などを行います。具体的には、金利の調整や市場への資金供給を通じて、...
の
金融政策
金融政策金融政策とは、中央銀行が経済の安定と成長を促すために行う政策のことです。
主な目的は、物価の安定、雇用の促進、経済成長の支援などです。金融政策の主な手段には、政策金利の調整、公開市場操作、法定準備率...
にも大きな影響を与えます。