初心者でもわかりやすい金融用語集
TIBOR
TIBORとは、Tokyo Interbank Offered Rateの略称で、全国銀行協会が算出する「東京銀行間取引金利」のことを指します。
具体的には、主要な銀行が他の銀行に資金を貸し出す際に提示する金利の平均値を指します。日本円TIBORとユーロ円TIBORの2種類があり、期間別(1週間、1か月、3か月、6か月、12か月)に算出され、毎営業日午前11時頃に公表されます。
TIBORは、多くのローンや金融商品の金利設定のベースとして使用されます。例えば、変動金利型住宅ローンの金利や、企業の借入金利などに利用されることがあります。しかし、2012年のLIBOR不正操作問題を受けて、TIBORを含む銀行間取引金利の信頼性や透明性に疑問が投げかけられ、金利指標の改革や代替指標の検討が進められています。その一環で、ユーロ円TIBORは2024年12月末をもって恒久的に公表が停止されています。
投資家にとっては、TIBORの動向が金融市場全体の金利水準や、金利に連動する金融商品の価格に影響を与えるため、重要な指標の一つとなっています。ただし、近年では代替指標への移行も検討されているため、今後の動向に注意が必要です。