表の見方について広木が動画(約12分)で解説しています。

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PORTFOLIO OVERVIEW(30 Oct 2017)

今週のFX-1ポートフォリオはドルのネット・ロングを継続。とは言え、わずか2.5%であり、事実上、ニュートラルである。先週、ポートフォリオは良好なパフォーマンスを挙げた。その後だけに今週は少し様子見だ。売り買いのサイドを変えた通貨はなく、ウェイトの変更も2、3%の範囲内と極めて限定的である。

ユーロは相対的な景気サイクルの観点からポジティブな評価が続く。先週、ECBドラギ総裁は「ハト派的なテーパリング」を示しユーロが軟化した。われわれの要因分析システムも今後数カ月内にポジション見直しをする可能性があるものの、ユーロのロングを削減するほど強いシグナルが出ているわけではない。

ショートではカナダドルが依然として最大のショート・ポジションとなっている。過去数カ月でカナダ経済は転換点を迎えたようだ。多くの指標が弱含んでおり、特に住宅が悪化している。これは徐々に広い範囲に及んでくるだろう。

われわれの円に対する見方をアップデイトしておこう。円は選挙結果を受けて弱含んだものの、先週は幅広い通貨に対して強くなった(ドルに対しては横ばいだった)。われわれは円のロングを推奨する。選挙の影響は短命に終わり、景気サイクルの良好さが円をサポートするだろう。当面、日本の景気に対する不安要素はほとんどなく、世界経済の堅調さが日本の追い風になる。中国経済は可もなく不可もなくといったところだが、短期的に急減速するようには見えない。また、仮に中国景気が減速したとしても日本はそうした中国の短期的な景気変動に対して耐久力をつけている。それは一般のひとが考える以上に強固である。

DeepMacro

DeepMacro社は、ビッグデータ技術を利用して、自動的かつリアルタイムにグローバルなマクロ経済を観察・分析し、これを基にマーケットの分析を行う米国のリサーチ会社です。詳しくは、こちらをご覧ください。

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルの説明

概要

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルは、DeepMacro 社のグローバル・マクロ・システムに基づき、G10通貨についてシステマティックなポートフォリオ戦略を提供するものです。通貨の変動を説明する様々な要因を捉え、DeepMacro 社のリサーチ・システムの膨大なデータを、流動性が高く割安なポートフォリオに変換します。

キーファクター:

成長要因:

強い景気サイクルにある通貨を買い、弱い景気サイクルにある通貨を売ります。この判断は別のモデル体系であるDeepMacro 社の「Growth Factor」に基づきます。「Growth Factor」は主要国のビッグデータを含む経済成長に関するリアルタイム・インディケーターです。

キャリー:

高いキャリーの通貨を買い、低いキャリーの通貨を売ります。しかし、高キャリーは高リスクでもあります。したがって、リスクに見合うだけのキャリーが得られる場合のみ、このファクターによる投資判断を行います。

バリュエーション:

割安な通貨を買い、割高な通貨を売ります。経済理論では、高い生産性の伸び、高い輸出価格、大きな経常黒字の通貨は高くなることが示されています。このモデルのバリュエーション・ファクターはこれらの要因にもとづき割高・割安の判断をおこないます。

グローバル・リスク:

投資家のリスク回避姿勢が強まった時には、いわゆる「セイフ・ヘイブン(安全な寄港地)」通貨を買います。DeepMacro社では金融市場の価格に基づいて市場のリスク選好度を見積もっており、「グローバル・リスク・インディケーター(GRI)」を算出しています。GRIが点灯した場合、モデルは日本円、スイスフラン、米ドルなどへの買いを指示します。

ポジション調整:

モデルは対米ドルで9通貨のポジションを表示します。モデルは各通貨への集中度制限などリスク管理のルールを適用し、最適化を行った結果としてポートフォリオを構築します。