NYダウ: 25462.58  △136.42 (8/3)
NASDAQ: 7812.02  △9.33 (8/3)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は良好な企業決算が続いていることを好感し上昇しました。34ドル高で始まったダウ平均は一日を通して徐々に上げ幅を広げると136ドル高の25,462ドルと3日ぶりに反発し高値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の7,812ポイントと4日続伸となっています。

2.経済指標等
7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比15万7000人増に止まり市場予想を下回りました。失業率は前月から0.1ポイント低下の3.9%、平均時給は前年同月比2.7%増となりともに市場予想と一致しています。また、7月の米ISM非製造業景況感指数は55.7と前月から低下し市場予想も下回りました。一方で6月の米貿易収支の赤字額は前月比7.3%増の463億ドル4800万ドルとなりましたが市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも不動産と生活必需品、公益事業が1%を超える上昇となったほか、電気通信サービスも1%近く上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもIBM(IBM)が3%を超える上昇となったほか、ファイザー(PFE)も2%以上上げています。一方で中国が米国からの輸入品600億ドル分に報復関税を課す方針を発表したことでボーイング(BA)とユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が小幅に下げました。また、ホームデポ(HD)もわずかに下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったクラフト・ハインツ(KHC)が8%を上回る上昇となりました。ゲーム大手のテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(TTWO)も決算が市場予想を上回ったことで9%近く上昇しています。さらに決算は減収だったものの、市場予想ほど悪化しなかったことで衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(DISH)が急伸し14%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.03%低い2.95%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。やや円高となるなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、本日もドル円や中国市場の動向をにらみながらとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)