NYダウ: 25058.12  ▼6.38 (7/20)
NASDAQ: 7820.20  ▼5.10 (7/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場はトランプ米大統領が年5000億ドル強の中国からの輸入品すべてに関税を課す準備をしていると表明するなか米中貿易摩擦への警戒感が重石となり小幅に続落となりました。取引開始直後に80ドル安近くまで下落したダウ平均は持ち直すとまもなくしてプラスに転じ昼前に60ドル高近くまで買われましたが、上値が伸び悩んだことで午後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となりました。結局ダウ平均は6ドル安の25,058ドルと続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント安の7,820ポイントと3日続落となっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や公益事業、電気通信サービスなどの8業種が下げ、不動産は1%近く下落しました。一方で生活必需品と金融、情報技術が上げています。

4.個別銘柄動向
市場予想を上回る決算を発表したことで目標株価の引き上げが相次いだマイクロソフト(MSFT)が2%近く上昇しました。ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、上場来高値を更新しています。同じく決算が市場予想を上回ったハネウェル・インターナショナル(HON)も4%近く上げています。また、米長期金利の上昇を受けてゴールドマン・サックス(GS)やJPモルガン・チェース(JPM)も1%前後の上昇となっています。一方で7-9月期の収益見通しが市場予想を大きく下回った靴メーカーのスケッチャーズ(SKX)が急落し21%近く下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い2.89%となりました。ドル円はトランプ米大統領がドル高をけん制する発言をツイッターに投稿したことで円高となり111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円高を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円や中国市場の動向をにらみながらの展開となりそうで、節目の22,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)