1.概況
本日の日経平均は70円安の2万2271円と反落しました。JPX日経400も小幅に下落しましたが、TOPIXや東証2部指数、マザーズ指数は上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数は上昇しましたが、日経平均は配当落ち分が30円程度あったこともあり21円安と小安く寄り付きました。日経平均は寄り付き後にわずかにプラスに転じる場面がありましたがすぐに再びマイナスに転じるとその後は下げ幅を広げました。一時は136円安をつけた日経平均は前場を90円安で終えました。日経平均は後場寄りから下げ幅を縮めると一時は前日終値近辺まで値を戻しましたが戻しきれずにいると引けにかけてやや下げ幅を広げて結局70円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2300億円となりました。東証33業種は石油石炭製品が7%超上昇したほか、パルプ・紙、鉱業、水産・農林業などの13業種が堅調でした。一方でゴム製品や空運業など20業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクグループ(9984)、JT(2914)などが下落した一方でソニー(6758)、ガンホー(3765)、ファーストリテイリング(9983)が上昇しています。中でもガンホーはスマートフォン向けに妖怪探索位置ゲーム「妖怪ウォッチワールド」をリリースしたと発表したことが好感され7%超の大幅高となりました。その他材料が出たところでは、出光興産(5019)の創業家が昭和シェル石油(5002)との合併に賛成したと報じられたことを受け、出光興産が13%超の大幅高となったほか昭和シェル石油も8%超上昇しました。また、前期決算が増収増益を達成し今期も増収増益予想を発表した日本オラクル(4716)が12.3%の大幅高となりました。今期の業績予想を上方修正したサイボウズ(4776)も3%近く上昇しています。一方で事業再生ADRの申請を行った田淵電機(6624)が25%超の大幅安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は配当落ちの影響もあり70円安と反落しました。ただTOPIXは上昇しており日本市場は実質横ばいといったところでしょう。足元はやや材料不足といった印象ですが、やはり米中貿易問題がどのように進展するかが最大の焦点と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)