1.概況
本日の日経平均は276円高の2万2555円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均は大幅安となりましたが、日本市場は昨日米国市場に先んじて大きく下げていたこと、またドル円がやや円安に戻したことを受け日経平均は60円高の2万2338円と反発して寄り付きました。寄り付き後の日経平均は徐々に上げ幅を縮めるとまもなくマイナスに転じ、10時17分に111円安と1日の安値を付けました。そこから盛り返して再びプラスに転じて前場を8円高で終えた日経平均は、後場に入ると一貫して上げ幅を広げる展開となりました。一時は302円高まで上昇した日経平均は結局276円高と1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7347億円となりました。東証33業種は医薬品や電気ガス業、食料品など内需関連業種を中心に23業種が上昇しました。一方で鉱業や鉄鋼、海運業など10業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が1.6%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、東海カーボン(5301)、ファーストリテイリング(9983)などが上昇しました。一方でトヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、村田製作所(6981)などが下げています。昨日上場したメルカリ(4385)は7%超の大幅安で終値は4,910円と初値の5,000円を割り込みました。その他材料が出たところでは、ホームセンターを運営し子会社がとんかつ専門店「かつや」を運営するアークランドサカモト(9842)が6.8%高と大きく上昇しました。第1四半期の売上高が前年同期比3.3%増、営業利益が3.8%増とそれぞれ堅調だったことが好感されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
昨日400円超の大幅安となった日経平均ですがひとまず本日は反発しました。ただ、まだ底入れとなったかは不透明で今夜以降の米国市場の動向次第で一段安への警戒はしておいたほうが良いと考えます。本日もそうだったように、どちらかと言えば業績安心感の大きい内需株に資金は向かいやすい傾向となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)