1.概況
本日の日経平均は88円高の2万2966円と上昇し3日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで支援材料に乏しい中、日経平均は17円高と小高く寄り付きました。日経平均は寄り付きがほぼ1日の安値になると徐々に上げ幅を広げました。10時半過ぎからやや上げ幅を縮めた日経平均ですが踏みとどまると前場を56円高で終えました。ドル円がやや円安に振れたこともあり日経平均は後場寄りから上げ幅を広げると一時は114円高まで上昇しました。その後も高値圏で堅調に推移した日経平均は結局88円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2489億円となりました。東証33業種は海運業や不動産業、サービス業など26業種が上昇しました。一方でその他製品や鉱業など7業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しましたが、売買代金トップの任天堂(7974)は6.2%の大幅安となりました。米ロサンゼルスで開催されているゲーム見本市でNintendoスイッチ向けの新作ゲームの発売予定などが発表されましたが、内容が物足りないとの見方から売られたようです。また、売買代金4位のSUMCO(3436)も3.1%安と大きく下げました。一方でソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、東海カーボン(5301)、ソニー(6758)、JT(2914)などがいずれも上昇しました。材料が出たところでは、カジュアル家具の販売を手がけるミサワ(3169)がストップ高となりました。第1四半期の決算発表で売上が前年同期から大きく伸びたほか、営業利益も倍以上に増えたことが好感されました。一方で居酒屋チェーンのヨシックス(3221)は8%近い大幅安となりました。昨日発表した5月の既存店売上高が前年同月比2.6%減と冴えなかったことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は円安進行を好感して3日続伸となりました。今夜の米国市場では連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が行われます。3月に続いて政策金利を引き上げることはほぼ確実と見られていますが、今後の利上げペースなどについてどのような示唆が行われるかが注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)