1.概況
本日の日経平均は121円高の2万2838円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。中でもマザーズ指数は2.3%高と大きく上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は103円高の2万2820円で寄り付きました。前場の日経平均は40円ほどの狭い値幅の中でのもみ合いとなりました。前場を100円高で終えた日経平均は、後場寄りから一段高となるとその後も堅調に推移し、14時41分に169円高と1日の高値をつけました。日経平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが、121円高と反発して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3870億円となりました。東証33業種は水産・農林業や石油石炭製品、ガラス土石製品など26業種が上昇しました。一方で鉱業や倉庫運輸関連など7業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。売買代金トップの三菱UFJ(8306)が1.2%高となったほか、任天堂(7974)、三井住友(8316)、マネックスグループ(8698)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)などが上昇しました。一方で武田薬品(4502)や三井不動産(8801)は下落しました。材料が出たところでは、大手介護サービス会社のケア21(2373)が7.4%の大幅安となりました。11-4月期の営業利益予想を従来の2億5000万円の黒字から1億2000万円の赤字に下方修正し、あわせて通期予想も下方修正したことが嫌気されました。また、焼肉店やラーメン店などを展開する物語コーポレーション(3097)が12%超の大幅安となりました。4月の既存店売上高が前年同月から0.4%増とほぼ横ばいで伸び悩んだことが嫌気されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は反発しました。決算発表も終了しやや材料難の中ですが、110円台に乗せた円安を好感しじわりと上昇した印象です。東証1部の騰落レシオは121%とやや過熱感のある水準ですが、日経平均がこのまま2万3000円の節目を回復できるか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)