NYダウ: 24706.41  ▼193.00 (5/15)
NASDAQ: 7351.63  ▼59.69 (5/15)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は長期金利の上昇を嫌気して反落しました。ダウ平均は一時270ドル安まで売られるなど一日を通して軟調に推移すると193ドル安の24,706ドルと9日ぶりの反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も59ポイント安の7,351ポイントと反落となっています。

2.経済指標等
4月の米小売売上高は前月比0.3%増となり市場予想と一致しました。また、5月のニューヨーク連銀製造業景況指数は20.1となり市場予想を大きく上回りました。 5月の全米住宅建設業協会(NAHB)米住宅市場指数も70となり市場予想を上回っています。一方で 3月の米企業在庫は前月比横ばいとなり市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が下げました。そのなかでも不動産とヘルスケアが1%を超える下落となったほか、情報技術も1%近く下げています。

4.個別銘柄動向
長期金利の上昇を嫌気して住宅関連株が売られました。DRホートン(DHI)が6%以上下げたほか、レナー(LEN)も5%を超える下落となり、トール・ブラザーズ(TOL)も4%を上回る下げとなっています。また、決算で売上高が市場予想を下回ったホームセンター大手のホーム・デポ(HD)も1%を超える下げとなっています。目標株価の引き下げを受けて電気自動車のテスラ(TSLA)も2%以上下げました。一方で目標株価の引き上げを好感して半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)が2%近く上げています。

5.為替・金利等
長期金利は3月分の米小売売上高が上方修正されたことや、ニューヨーク連銀製造業景況指数が市場予想を大きく上回ったことで0.07%高い3.07%と6年10カ月ぶりの高さとなっています。こうしたなかドル円では円安が進み110円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなかで円安を支えに日経平均が下げ渋るかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に1-3月期のGDPが発表される予定で、9四半期ぶりのマイナス成長が見込まれていることもあり注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)