1.概況
本日の日経平均は99円安の2万2408円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場は主要指数がほぼ横ばいで材料になりにくいなか、日経平均は45円安と小安く寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや下げ幅を広げた後に持ち直し、一時は30円安をつける場面がありました。その後再び下げ幅を広げた日経平均は前場を95円安で終えました。日経平均は後場に入ってしばらくは前引け近辺での推移となりましたが13時半過ぎから急速に下げ幅を広げてまもなく143円安と1日の安値をつけました。引けにかけてやや値を戻した日経平均は結局99円安で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆9264億円となりました。東証33業種はガラス土石製品や水産・農林業、パルプ・紙など9業種が上昇しました。一方で医薬品や電気・ガス業、精密機器など24業種が下げています。

2.個別銘柄動向等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップには初めて取引時間中の13時25分に決算発表を行ったトヨタ自動車(7203)が入り、3.8%高としっかりでした。2018年3月期の業績が従来予想を大きく上回って着地したほか2019年3月期の業績予想も市場コンセンサスを上回ったことが好感されて発表後に株価が急騰しました。その他に東海カーボン(5301)や三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)も上昇しました。一方で武田薬品(4502)が2%以上下げたほか、マネックスグループ(8698)、任天堂(7974)、東京電力(9501)もそれぞれ下落しました。その他材料が出たところでは、物流会社の丸和運輸機関(9090)が20%超の大幅高となりました。今期の業績予想を大幅な増収増益見込みと発表したことが好感されました。一方で不動産事業やホテル事業を展開するユニゾホールディングス(3258)が14%超の大幅安となりました。公募増資と売出しを行うと発表したことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は99円安と反落しました。トヨタは市場予想を上回る好決算を発表しましたが、市場全体を押し上げるには至りませんでした。本日の大引け後にはソフトバンクグループ(9984)、サントリー食品(2587)、ダイキン工業(6367)などが決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)