1.概況
本日の日本市場は小幅に下落し、日経平均は4日ぶりに反落となりました。109円台後半まで進んだ円安を好感して60円高の22,568円と上昇して始まった日経平均ですが、寄り付きを高値に上値が伸び悩むと取引開始から10分余りで下落に転じ節目の22,500円を割り込んで前引け前には81円安の22,426円まで売られました。後場に入っても軟調な展開を続けた日経平均ですが、大型連休の谷間で様子見ムードが強いなか売りも限定的で下げ幅を三桁に広げることなく底堅く推移し結局35円安の22,472円で取引を終えています。一方で新興市場は堅調で東証マザーズ指数、日経ジャスダック平均はともに反発しています。

2.個別銘柄動向等
日本時間の本日早朝に発表されたアップル(AAPL)の好決算を受けて関連銘柄が買われました。アルプス電気(6770)が2.7%高、村田製作所(6981)が1.5%高、日東電工(6988)が5.1%高となっています。JT(2914)も加熱式たばこの全国発売を前倒しして6月から開始すると発表したことで5.7%高となりました。ヤマトホールディングス(9064)も値上げによる採算改善で大幅な増益となる今期の見通しを発表したことで6.2%高となったうえ、ヤマハ(7951)も二桁営業増益の業績予想を発表したことで2.9%高となりました。一方で円安にも関わらず自動車株が軟調でした。米国での4月の新車販売が減少したことが嫌気されトヨタ(7203)が0.4%安、ホンダ(7267)が2.4%安、日産(7201)が2.1%安となっています。急落したのが伊藤忠テクノソリューションズ(4739)で今期の利益見通しが市場予想に届かなかったことに加え、目標株価の引き下げもあって9.7%安となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
明日から大型連休の後半に入り日本市場は休場となりますが、米国ではFOMCの結果発表や雇用統計の発表など重要イベントが目白押しです。休場明けの日本市場はこうしたイベントに対するマーケットの反応次第ということになりますが、日経平均は一目均衡表の雲を抜け上値余地が広がる格好となっているだけに連休明けの展開に期待したいところです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)