1.概況
本日の日経平均は56円高の2万1835円と小幅に上昇しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は下落しました。マザーズ指数は3%近い大幅安となっています。先週末の米国市場で主要指数は下落しましたが、ドル円がやや円安に振れたこともあり日経平均は64円高と小幅に高く寄り付きました。前場の日経平均は寄り付き後も堅調に推移し、一時は上げ幅が100円を上回る時間帯もありました。前場を55円高で終えた日経平均ですが、朝方は107円台半ばで推移していたドル円が107円台前半まで円高に振れたことが嫌気され後場寄りから上げ幅を縮めました。一時は3円安とマイナス圏に沈んだタイミングもありましたがすぐに盛り返すとその後は再びプラス圏での推移が続きました。大きな値動きは出ず結局日経平均は56円高と小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆388億円と低水準でした。東証33業種は医薬品や水産・農林業、電気・ガス業、食料品といった内需ディフェンシブセクターを中心に23業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や証券商品先物など10業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップのマネックスグループ(8698)は3%超上昇しました。前場に61円高まで上昇しましたが後場に入ると一時2円高まで上げ幅を縮めるなど荒っぽい値動きとなりました。その他にもトヨタ自動車(7203)や安川電機(6506)が小幅に上昇しました。一方で任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、ソフトバンクグループ(9984)、ファナック(6954)が下落しました。材料が出たところでは、名古屋を中心にステーキチェーンを展開するブロンコビリー(3091)がストップ高となりました。先週末に発表した第1四半期決算で売上高が前年同期比22%増、営業利益が41%増と好調だったことが好感されました。また、長崎ちゃんぽんのリンガーハット(8200)が5.5%の大幅高となりました。前期決算は営業減益で着地したものの、今期の営業利益は前期比19.3%増見込みとV字回復予想を発表したことが好感されました。一方でニュースキュレーションアプリを展開するGunosy(6047)がストップ安となりました。12-2月の営業利益が前年同期比で減益となったことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
米・英・仏によるシリア攻撃の影響が注目されましたが、結果的に影響は限定的でした。今週は本日発表される米国の小売売上高が注目材料と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)