1.概況
本日の日経平均は144円高の2万1968円と上昇して4日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均が157ドル安と下落したことを受け、日経平均は81円安と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に一時120円余りまで下げ幅を広げましたがその水準が1日の安値になるとその後は徐々に下げ幅を縮めて、10時半過ぎに一時プラスに転じました。前場を34円安と小安く終えた日経平均は、後場に入ってしばらくすると再びプラスに転じてその後は上げ幅を広げました。引けにかけても一段高となった日経平均は結局144円高と高値引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆3364億円となりました。東証33業種は電気・ガス業や精密機器、サービス業、食料品など27業種が上昇しました。一方で3%を超える下げとなった石油石炭製品や鉱業など6業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.8%高となったほか、ヤクルト(2267)、ソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクグループ(9984)がいずれも上昇しました。材料が出たところでは、安川電機(6506)が3.4%高となりました。外資系証券が投資判断を引き上げたことが材料視されたとみられます。また、工場用資材などのネット通販を手掛けるMonotaRO(3064)が3.4%高としっかりでした。2月の月次売上高が前年同月比21.5%増と堅調だったことが好感されました。一方で九州などでマンション販売などを手掛けるコーセーアールイー(3246)は9%超の大幅安となりました。発表した通期決算は堅調だったものの、今期の業績予想を減収減益見込みと発表したことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は下げて始まったものの上昇に転じて高値引けと堅調な展開となりました。3月に入って何度か105円台をつける場面があったドル円ですが、105円を割り込まずに踏みとどまっていることで徐々に来期の日本企業の業績懸念が後退しているのかもしれません。明日以降まずは2万2000円の節目を回復できるのかという点に注目が集まりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)